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文化芸術創造と地域住民との交流拠点  メニコン新館 メニコンシアターAoi

 

名古屋市中区葵にあるコンタクトレンズメーカーの株式会社メニコンが新社屋(西館)を建設され、視察の機会を得た。

新社屋は、上層階は自社のオフィスフロアを形成しながら、下層階は総客席数301席の劇場「メニコン シアターAoi」を併設する。

 Aoiは、コンパクトながら、舞台装置の機構、照明及び音響に最新機器を導入し、多様な演目や演出に対応できる仕様で、演者の幅広いニーズに応え、多くの観劇の機会を提供したいとうメニコン会長の想いを形にした。また、1階には観劇に訪れた人々の「みる」のスイッチをONにするカフェ「miru-on cafe(みるオンカフェ)」が併設されている。カフェは、誰でも利用でき、地域に開かれた交流拠点事業の一つとして運営されている。

 メニコンは、今回のAoiより前の2012年に、北館内に多目的ホール「HITOMIホール」を開設し、文化芸術事業に取り組んできた。このホールは、ステージと客席エリアがフラットな空間で近く、ステージの演奏者の息遣い、顔の表情や指の細かな動きまで感じ観ることができる。この北館1階にはものづくりを体感できる展示ギャラリー「ギャラリーMenio」があり、芸術家から学生まで、幅広い年代の作品展示、情報発信、交流機会の場として貢献している。

HITOMIホールにAoiが加わったことで、メニコンの主事業であるコンタクトレンズで視るから始まり、芸術作品を観る、音楽(演奏者)を観る、演劇を観る 全てにおいて「みる」でつながる。最近は、ホール等の閉鎖が相次ぐ中、地域に根差した新たな文化拠点が誕生した。

メニコンはこの他、地域に愛される企業を目指し地域住民との交流・連携したプロジェクトを実践するため、社内でプロジェクトチームを組織し、イベントの実施やスペースの提供など、良好な関係構築に取り組んできた。

視察にあたり、ホールや劇場の特徴や裏話的な話題も交え案内して頂いたが、スタッフの方々の説明は熱く、引き込まれ聞き入ってしまう。今回は特別な機会として一般の方々にはない対応をして頂けたこともあり、日頃触れる機会の少ない演劇や演奏会が身近に感じられた。

今後予定されている公演のプログラムの紹介を受けたが、会長の想いやスタッフの高い熱量により支えられる劇場で、一観客としてステージと客席との一体感をリアルに体感してみたい。

 

HITOMIホール(客席スペースに接してステージ空間がある)
HITOMIホール(客席スペースに接してステージ空間がある)
みるオンカフェ
みるオンカフェ
Aoi ステージ緞帳
Aoi ステージ緞帳
Aoi 客席側
Aoi 客席側
(2023.11.24/村井亮治)

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