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佐布里池の水ぜんぶ抜く

 

 佐布里(そうり)池とは、知多市佐布里にあるダム湖である。愛知用水の調整池として昭和40年に竣工し、知多市、東海市、阿久比町、東浦町へ工業用水を配水している。もともとあった加世端(かせばた)池を取り込むかたちでつくられており、その貯水量は500万トン、62.1ヘクタールもの面積がある巨大な池である。

 その池の水が、現在ほぼ全てなくなっている。護岸の耐震工事のためであるが、水が抜かれるのは竣工以来初めてだという。

 水抜きの様子はテレビ番組でも取り上げられた。現場の混乱を避けるため収録日は非公開となっていたが、先日224日に大村愛知県知事のTwitterで生物の捕獲と清掃作業の様子が公開された。ハクレンやオオクチバスなどの外来種が大量に捕獲されたほか、不法投棄のゴミも回収されたようである。

 水が大方抜かれた頃、私も様子を見に行った。あらわになった水底には一本の植物もなく、橋の高さもあってキャニオンのように圧巻だった。また、池岸には水平の地層が見え、スチレンボードでつくった地形模型のようでおもしろい風景だった。

 工事完了は2021年頃の予定である。500万トンもの水が抜かれた様子、貯水される過程はなかなか見る機会がない。ぜひ工事期間中に足を運んではいかがだろう。

 テレビ東京系列「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」の放送時期は未定であるが、こちらもお見逃しなく。

 

水の抜かれた佐布里池。模型のような景色がおもしろい
水の抜かれた佐布里池。模型のような景色がおもしろい
(2019.3.8/日高史帆)

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