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PLATY TAJIMI 誕生 -多治見駅南地区第一種市街地再開発事業-

 

 JR多治見駅南口で整備が進められてきた事業が完了し、視察会の機会を得た。

 多治見市の公共駐車場を含めた区域で整備が進められ、タワーマンション、ホテル、商業・業務施設、駐車場からなり、それぞれが単体施設として整備され、多治見駅から整備された歩行者デッキで繋がり、一体的開発として形成されている。マンション棟は駅から一番端に位置するが、駅と住宅とを雨に濡れることなくバリアフリーで往来できる。

 マンションは225戸で、駅直結で隣接して食品スーパーを含めた商業施設が立地することで、早い段階で完売にいたった。

 多治見市は、美濃焼の産地として盛んだが、再開発ビルのデザインにもそのエッセンスが盛り込まれて設計され、外壁の色彩や装飾に配慮や工夫がみられる。

 商業テナントは、一部開業している店舗はみられるが、多くは誘致活動中で“まちびらき”には至っていない。駅前再開発ビルの多くで、商業テナント誘致が厳しい傾向にあり、どこも状況は同じか。

 多治見市は、北口に市役所分庁舎が整備され、さらに今後は駅前に本庁舎が移転する計画があり、今の分庁舎は本庁舎北棟へと位置づけられる。現在の多治見市役所庁舎が駅から徒歩約15分かかり、駅前へ移転することで、コンパクトな中心市街地が形成される。駅を主に利用する市民にとっては利便性が大きく向上する、ダイナミックな駅周辺まちづくりが実施されようとしている。

 事業関係者の説明で、マンション購入者の多くが高齢世帯という事情も、そうした駅周辺の利便性が高まるまちづくりが影響したのではないかと推察できる。今後も店舗等の開業準備が進められ、新たに生まれ変わる多治見の駅周辺まちづくりに期待がかかる。

 

多治見駅からみるタワーマンション(奥)とホテル棟(手前)
多治見駅からみるタワーマンション(奥)とホテル棟(手前)
JR多治見駅
JR多治見駅
焼き物をモチーフにした外壁の装飾
焼き物をモチーフにした外壁の装飾
内装工事が進む商業施設
内装工事が進む商業施設
(2023.4.5/村井亮治)

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