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岐阜駅東地区第一種市街地再開発事業 建物の全貌現る

JR岐阜駅東で施行中の岐阜駅東地区第一種市街地再開発事業で建設中の再開発ビル「岐阜イーストライジング24」の工事を支えてきた2基のタワークレーン「風神」&「雷神」が解体され、ビルの全貌が姿を現した。

 平成28年3月に工事着手され2年4ヶ月あまりが過ぎ、建物本体の高層棟と称している部分がほぼ完成した。建物の外壁には落ち着いた色彩のタイル等が使用されているが、建物全体のボリューム感は目を見張るものがあり、特に北側の市の中心部からみると圧倒的な存在感を示している。

 再開発ビル周辺では、JR岐阜駅から再開発ビルへ接続するペデストリアンデッキの新設工事が並行して進められており、JR岐阜駅からの利便性向上が図られる予定である。将来的には、再開発ビル内通路を経由して北側の名鉄岐阜駅との接続も視野に入れられており、駅周辺のビルの回遊性向上にも期待も高まる。

 今回の再開発ビルは、既に西側で竣工した分譲マンション中心の再開発ビルとは用途構成が大きく異なり、福祉施設が大半を占めている。鉄道駅周辺の都市機能としてはまだ少数派ではあるが、超高齢社会にシフトしてきた社会の流れの中では今後もニーズは高まるとみられている。そうした背景には、これからのシニア世代の意識や生活環境の変化への対応とともに介護スタッフの通勤利便性にも配慮した事業者の経営方針がある。人口減少、労働人口不足、介護保険料をめぐる国の動向など、福祉事業をとりまく環境は厳しく、大きく変化してきているが、今回の事業主は、地方都市の駅前立地の実績を携え、この岐阜駅前を舞台に新たな高齢社会のトータルサポートへ挑む。

 再開発ビルでは、下層階に計画されている一部テナント誘致などの取組みも続けられている。工事完了まで残り数ヶ月になり、事業関係者の事業達成への使命感や、福祉施設への入居を心待ちにする市民の期待など、ビルへは色々な思いが注がれている。

(2018.8.6/村井亮治)

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