特集  都心ナゴヤに負けない地域の力

「ひと」と「まち」をつなぐ
NPO法人ひとにやさしいまちづくりネットワーク・東海  始動

浅野 健

ワークショップ
愛知の「ひとまち」を良くしたいワークショップで条例改正への提案をした
特定非営利活動促進法(NPO法)が1998年に制定されて以来、市民が主体的に社会参加する中で、継続的に活動を続けるために法人格を取得する団体が全国で急速に増えつつある。愛知県内では、県に認証されたNPO法人が420団体あり、そのうちまちづくりを主たる活動分野としているNPO法人は30団体となっている(2003年11月26日現在)。
 ここで紹介するNPO法人ひとにやさしいまちづくりネットワーク・東海は、成立したのは2003年5月と1年に満たないが、まちづくりにやさしさを付加し、「ひと」や「まち」をつなぐことを目指している数少ないグループである。

☆「ひとにやさしいまちづくり」とは

愛知県では、1994年に「愛知県人にやさしい街づくりの推進に関する条例」が制定された。それ以来、障害がある人、お年寄り、子どもなどすべての人が安心して暮らし、気軽に外出できるよう、「人にやさしい街づくり」に関する取り組みが進められている。また、条例により施設やまちのハード面の基準を設けるだけでなく、地域でまちづくりを担う人を育てることを目的とし、「人にやさしい街づくり連続講座」が1995年以来、毎年開催されてきている。人にやさしい街づくりへの理解を深め、自らが課題を認識し、考え、地域で人にやさしい街づくりに関する活動を進めていただく人たちを育てる講座である。
 講座終了後も、講座に集まった人たちの多くは、「人にやさしい街づくりアドバイザー」として地域で「まちづくり」に「やさしさ」を付加することに関わってきた。

☆☆NPOの成立へ

こうした中で、2002年度の人にやさしい街づくり連続講座では、「ひとにやさしい街づくりアドバイザー」を中心に初めて実行委員会を組織し、企画・運営を行った。この経験を生かし、継続的で安定的な体制を持つ組織が必要だと考えたメンバーが集まり、NPO法人の設立に向けて2002年11月より検討を開始した。2003年1月に愛知県に設立申請し、5月にNPO法人ひとにやさしいまちづくりネットワーク・東海が成立した。

☆☆☆こんな活動を実施(中)

連続講座
2003年度の連続講座も実行委員会を組織して講座を企画運営した
NPO法人ひとにやさしいまちづくりネットワーク・東海のページ URL http://www.hitomachi.npo-jp.net/
犬山のまちづくりにはじめて関わったのはちょうど2000年だった。人の顔が見えるまちづくりにはまり、しばらくは月に1回犬山に顔を出していた。最近は数ヶ月に1回程度しか訪れていないが、行くたびに城下町が少しずつ変化していることに気づく。全国の多くの中小都市の中心市街地が苦戦している中、ここでは少しずつだが空き店舗だったところに店が開き始めているのである。都市再生本部が進める全国都市再生モデル調査の「先導的な都市再生活動」171件の1つにも選定され、犬山城下町の動きが今後ますます注目されるところである。

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