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安城市空家等対策計画

 当社で策定を支援した2つ目の空家等対策計画です。2016年度に空き家実態調査を行い、市長をトップとする協議会の審議を経て20173月に策定されました。

 住宅・土地統計調査によると、安城市の空き家率は県平均よりも低いものの、その他の住宅の一戸建の空き家の割合は県平均の2倍と戸建住宅での空き家が多いのが特徴です。実態調査はまず水道利用状況のデータをもとに空き家の可能性のあるものを現地調査で確認し、空き家候補を抽出。所有者にアンケート調査を実施し空き家でないとわかったものを除く643件を空き家としました。

 これらの空き家については、現地調査による危険度判定により6つのランク設定を行い、危険性、生活環境、防犯性において何らかの著しい問題を有するもの160件を問題のある空き家としています。この空き家については毎年現況調査をすることとしており、2017年度の現況調査では30件が除却や改修が行われていることがわかりました。アンケート調査や相談会を通じた啓発の効果がうかがえます。

 しかし、特定空家等に該当すると考えられる空き家についてはそのままの状態が続いており、その解消をどのように図っていくかが課題となっています。

 問題となる空き家を生み出さないようにするためには、所有者等への啓発とともに、空き家の流通促進やまちづくりにおける空き家の活用も重要であり、方向性を示していますが、この点についてはこれからといったところです。

 安城市では成果指標として「問題のある空き家件数」を設定し、2016年度の160件を2023年度には80件とすることを目標としています。これは1年間で30件の解消が進んだことから当初想定の目標を見直されたものですが、現在の空き家の解消が進んでも、一方で新たな空き家も発生する中でかなり思い切った目標設定がなされたと感じています。安城市の積極的な空き家対策に注目していきたいと思います。

 

安城市空家等対策計画概要版
安城市空家等対策計画概要版
空き家管理リーフレット
空き家管理リーフレット
(2018.7.28/石田富男)

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