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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)   □[第397号]2015/9/28□    □配信数 733□


スペーシア・メールマガジンの第397号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
 ・都市住宅学会中部支部 研究交流会
  「既存ストックの福祉的活用−地域で福祉転用を進めるための課題と工夫−」
 ・NAGOYA BRASS WORLD2015 栄・まちじゅう音楽広場
 ◆名古屋まちづくり情報◆
 ・愛知登文会 国登録有形文化財特別公開
 ◆図書紹介◆
 ・八事・杁中歴史散歩−地元の会員が歩いて確かめた八事丘陵の意外な史実−
 ・写真アルバム 名古屋の昭和
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 都市住宅学会中部支部 研究交流会 ○
 「既存ストックの福祉的活用−地域で福祉転用を進めるための課題と工夫−」

空き家・空きビルの建築ストックを福祉的なサービス・機能に転用する「福祉転用」
が注目されています。
しかし、福祉転用を実践するにあたっては課題も多くあります。
事例をベースに福祉転用に関わる課題や効果について話題提供いただきます。

【日時】 2015年10月10日(土)15:00〜17:00
【場所】MSAT(名城大学名駅サテライト) 会議室
【講師】加藤悠介氏(金城学院大学生活環境学部環境デザイン学科 准教授)
【定員】40名(先着順・参加無料)

※詳細は下記より案内チラシをダウンロードください。
http://www.uhs.gr.jp/chubu/kiroku/2015/151010/151010.pdf

〜スペーシア・石田〜
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○NAGOYA BRASS WORLD2015 栄・まちじゅう音楽広場○

 爽やかな風を感じる秋の日に、都心のオアシス久屋大通公園もちの木広場で、誰もが
楽しめる大規模野外コンサートを企画しました。
 中学・高校・大学を中心とした吹奏楽仲間約800名が、公園内外の随所でパレードや
パフォーマンス演奏などを繰り広げます。
 普段とは違う久屋大通公園で、心躍るひと時をお楽しみ下さい。

日時:平成27年11月7日(土) 12時〜15時30分
場所:久屋大通公園
   (久屋広場・光の広場・もちの木広場・セントラルパーク) 
主催:NPO法人久屋大通発展会、愛知県吹奏楽連盟

※雨天中止、少雨の場合は一部の演奏を実施
  
〜NPO法人久屋大通発展会より情報提供いただきました〜

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○愛知登文会 国登録有形文化財特別公開○

 愛知県国登録有形文化財建造物所有者の会(略称:愛知登文会)が発足して5年。
登録有形文化財の魅力を多くの人々に知ってもらおうと昨年から実施している建物特別
公開。今年は4日間で40ヶ所の登録有形文化財において、普段公開されていない建物の
公開や専門家・所有者による建物解説が行われる。
 愛知県内には422件(147ヶ所)の登録有形文化財建造物があり、この数は全国で5番目に
多い。古民家から学校、銀行、事務所、教会、社寺などバラエティに富んでおり、歴史的
建造物に対する所有者の想いによって保存され、興味深い活用が行われている事例も
多い。そのような魅力的な国登録有形文化財に触れることができるまたとない機会に
なるかと思う。
 また、今年のスペシャルイベントとして、旧石原家(岡崎市)の音楽会「音浴」(10/25)と
墨会館のこどもガイド(11/22)がある。
 「音浴」とは、森林浴するように浴びるように音楽を体感する音楽会であり、旧石原家の
所有者自らによる企画である。歴史的建造物と音楽、書、絵画のコラボが新しい魅力を
提示してくれるのではないかと期待している。
 こどもガイドとは、「まちの宝『墨会館』のステキを発見し、みんなに伝えよう!」と集まった
小学生が墨会館ボランティアの協力を得ながら2回の講座で発見したステキをガイド
しようというものである。愛知登文会でこどもガイドを実施するのは6カ所目。最初は
緊張していたころも達がだんだんと雄弁になってくる姿が頼もしい。
 建物解説の受付はスペーシアで担当している。定員に達しない場合は当日参加も
可能だが、ぜひ予約の上で参加いただければと思う。(こどもガイドは予約不要)
 下記ホームページに開催案内リーフレットを掲載している。複数の建物解説に効率よく
参加するためのモデルコースも設定しているので参考にされたい。
http://www.aichi-tobunkai.org/kokai/2015/
(石田富男)

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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○八事・杁中歴史散歩−地元の会員が歩いて確かめた八事丘陵の意外な史実−○
 八事・杁中歴史研究会 著・発行/2015年8月8日発行

 八事(やごと)と杁中(いりなか)は名古屋市東部に位置し、様々な大学が立地する
文教地区として、近年は地下鉄名城線の環状化により利便性の高いまちとして知られて
いるが、戦前に一部区画整理はされたものの住宅地として整備されたのは戦後の昭和
30〜40年代と言われている。本書は、八事・杁中地区にある滝川コミュニティセンター
(名古屋市昭和区)の文化教養講座の参加者の中から10数名が集まり、研究会を
平成25年に発足させ、この界隈を歩き、歴史を調査し取りまとめたものである。
 歴史を紐解くと、江戸時代には八事興正寺が建てられ、鹿狩りや松茸狩りが行われ、
明治・大正には第1回選抜中等学校野球大会がこの地で開かれたり(大正4年4月、
同年8月に兵庫県の甲子園球場が完成し会場は甲子園へ)、大きな遊園地が建てられた。
今ではこれらの面影はほとんど感じられないが、平成になる頃まで市営バスのバス停名
「八事遊園地」の名前が残っているなど、少し前まではその名残があったようである。
 本書について興味深い点をあげるとすると、1つ目は読み物として読みやすい点がある。
豊富な歴史資料、新聞記事などの収集をしつつも物語的に丁寧かつ読みやすく書かれ
ている。2つ目は、八事・杁中の歴史にとどまらず、幅広い視点から八事・杁中の歴史を
位置付ている点がある。街道等を通じた名古屋城下町とのつながり、名古屋東部の
八事丘陵(千種、名東、天白、昭和、瑞穂等)の地形的なつながりなど丁寧に描かれている。
また、まち・建物・人物の歴史だけでなく、植物の歴史も描かれている。3つ目は、歴史の
掘り起こしにより単に過去の出来事を学ぶだけでなく、未来を創造することも目指している
という点である。
 学術的な市町村市などの書籍の編集は重要である一方、本書のように市民目線で
地域の歴史をわかりやすく伝えられる書物も重要だと思う。2年半で調査・記録し
約200ページもの書物としてまとめられており、各地で行われるまちづくりの参考になる
一冊である。
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○写真アルバム 名古屋の昭和/名古屋歴史教育研究会著・「名古屋の昭和」刊行委員会編○
 樹林舎/2015年7月16日発行

 本書は、昭和時代の名古屋の様々な風景を記録した写真集である。同じ出版社から
過去には「名古屋今昔写真集(2007年から2008年にかけて3巻に分けて編集・発行)も
出されており、気になってこの出版社のホームページを見たところ、西日本の様々な
都市や地域を対象として「今昔写真集」シリーズと「写真アルバム 昭和」シリーズが
発行されていることがわかった。
 「名古屋今昔写真集」では、現代の風景と過去大正・昭和の風景を同じアングルで
対比して掲載し、16区の区別に収録されていた。同じアングルで風景を対比するため、
自然と施設やまちなど公共空間を中心に写真を掲載していた。これに対し、本書は、
名古屋市の時代の変遷に応じて収録し、「名古屋今昔写真集」よりも暮らしの風景や
人の写真が多く載せられている。100万都市を目指していた戦前、戦時中の学校教育、
戦後の暮らしや変革期の様々な出来事など、古い時代から新しい時代に向けて整理し、
それぞれのテーマの始めに時代背景を説明して各写真の解説を丁寧に掲載している。
その中では、市電から地下鉄への公共交通の変遷、名古屋を彩る山車まつりなども
紹介されている。本書の巻末に、今回の取材で「名古屋において市井に昭和を写す
写真がまだ埋もれていることに気づき、昭和を探す旅はこれからも続く」と結んでいる
点も興味深い。
 平成の時代もあと少しで30年となり、昭和も十分「過去」となりつつある。時代の変遷を
自ら振り返ったり、平成生まれの人々に伝えていく資料として参考になる一冊である。
(以上、浅野健)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・最近、弊社に2冊の書物を寄贈され、拙稿ながら図書紹介のコーナーで書かせて
 いただきました。歴史を掘り起こすことは単に過去を振り返るだけでなく、新たなまちづくりを
 創造していくヒントにもなります。そのことを再認識させていただいた2冊でした。(T.A)

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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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