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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)    □[第242号]2009/10/12□    □配信数 747□


スペーシア・メールマガジンの第242号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
 ・木造都市研究会 木愛の会 講演会「木の建築の可能性を探る」(10/24)
  ・きよす観光フォーラム「発見!発掘?清須の魅力」(10/24)
  ・岐阜市制120周年記念 景観まちづくりシンポジウム(12/6)
  ◆視察レポート◆
  ・ソウル集合住宅視察(2009.9.17〜20)
  ◆図書紹介◆
  ・ライネフェルデの奇跡 まちと団地はいかによみがえったか
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 木造都市研究会 木愛の会 講演会「木の建築の可能性を探る」 ○
 木愛の会では、東大の腰原幹雄先生をお招きして木の建築の可能性について伺う講演会を
 開催します。腰原先生は、最近の雑誌において
 「近代木造とは何か」 住宅建築2008.12
  「インタビュー・木造建築は第二の森林。学校、病院などの公共建築を多層木造建築にしませんか」
  中部建築ジャーナル 2009.4
などの記事があり、木の建築の可能性について興味深いお話が伺えることと思います。
 腰原先生のプロフィールなど詳しくはちらし記載しております。ぜひ、ご参加ください。
【日時】 2009年10月24日(土) 15:30〜 17:30 (15:00より受付)
【会場】 丸美産業株式会社 5階会議室
【定員】 50名 *定員になり次第締め切らせていただきます。
【参加費】会員   500円
      非会員  1000円    *学生は無料
【参加申込み】下記よりちらしをダウンロードし、お申込みください。    http://www.kiainokai.org/event/091024.pdf

〜スペーシア・石田〜

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○ きよす観光フォーラム「発見!発掘?清須の魅力」 ○

・日時 10月24日(土) 13時30分〜15時30分
・場所 清洲市民センター
   清須市清洲弁天96番地1
  052-409-6471
清須市では、来年度実施される清須越四百年事業に向けて、観光客をおもてなしする 歴史ガイドボランティアの育成が始まっています。地域に眠る宝を知り発信していくことで まちの魅力を高め観光でまちづくりを推進していきます。
 フォーラムでは、基調講演として地域ネタの掘り起こしによる観光のすすめを パネルディスカッションとして歴史物語満載の清須で活躍されている市民・歴史専門家とともに 話し合います。清須にはまだまだ眠っているお宝が満載です。皆さまの参加をお待ちしております。

■ 講師  古池嘉和 (名古屋学院大学教授)
■ パネリスト
 鈴木正貴 (愛知県埋蔵文化センター)
 中島幸子 (名古屋リビング新聞編集長)
 地元で活躍する市民 他
■ コーディネーター
 井澤知旦 (都市研究所スペーシア 代表)
<詳細> http://minoji.jp/shimpo
<お問合せ> 清須市教育委員会事務局教育部生涯学習課 (清須市清洲市民センター内【月曜休館】)
TEL:052−409−6471
FAX:052−409−8882

〜アルカダッシュ 藤澤さんより情報提供いただきました〜

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○ 岐阜市制120周年記念 景観まちづくりシンポジウム ○

 この度、岐阜市制120周年記念事業の一環として、「美しき日本の残像」の著者である アレックス・カー氏の講演や、市長を含む有識者を交えたパネルディスカッションを主な内容と するシンポジウムを開催します。ご都合がつくようであれば、お誘い合わせの上、是非ご出席ください。
【日 時】
 平成21年12月6日(日) 13:00〜16:20(開場/12:30)
【場 所】
 岐阜市文化センター 催し広場 (岐阜市金町5丁目7番地2)/入場無料
【プログラム】
 第1部 平成21年度岐阜市都市景観賞表彰式/13:00〜13:50
 第2部 基調講演/14:00〜15:00
    テーマ 「歴史・伝統が再生する景観 〜今、わたしたちに何ができるのか〜」
    講師・パネリスト:アレックス・カー (東洋文化研究家)
 第3部 公開討論会(パネルディスカッション) /15:10〜16:20
   テーマ 「自然・歴史・都市を活かした岐阜らしい景観創り」
 コーディネーター:小川 英明(愛知産業大学教授 造形学部長) 
 パネリスト:後藤 直剛(川原町まちづくり会 会長)
       河崎 良史(岐阜県建築士会まちづくり委員長)
       細江 茂光(岐阜市長)
【申込・お問い合わせ先】岐阜市まちづくり推進部まちづくり景観課(本庁舎6F)
            〒500-8701 岐阜市今沢町18番地
             TEL:058-265-4141(内線2683)
                FAX:058-265-1760
             E-mail:machi@city.gifu.gifu.jp
なお、内容につきましては、下記本市ホームページサイトにてご覧ください。 →http://www.city.gifu.lg.jp/c/40126859/40126859.html
P.S. 会場の都合上、参加者数を把握したいので、オンライン等にて予めお申
   し込みいただけると幸いです。

〜岐阜市まちづくり推進部・山田さんより情報提供いただきました〜

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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−   ***********************************************************************☆
○ ソウル集合住宅視察(2009.9.17〜20)  ○     

 都市住宅学会の先生方と一緒にソウルを訪問する機会に恵まれた。案内していただいたのは 椙山女学園大学の村上先生と東大大学院で同窓だった趙美蘭さん。大韓住宅公社で リモデリングのパイロットプロジェクトを手掛けられており、ソウルの集合住宅を熟知されている。 2日間という短い期間にもかかわらず、ソウルの特徴的な興味深い集合住宅を多数案内いただいた。  韓国では集合住宅の占める割合が高く、それも10階建を超える高層住宅が多い。移動中にも 多数の高層住宅がみられたが、グーグルアースの航空写真を確認するとその規模に圧倒させられる。 ソウル郊外に住む趙さんの友人のマンション屋上からまちを眺めさせてもらったが、郊外にも高層住宅が 面的に広がっていた。  韓国では建替え抑制の政策がとられ、住宅再生への期待が高まり、そのパイロットプロジェクトとして 実施されたのが麻布勇剛アパートである。1971年竣工の老朽化した集合住宅9棟のうちの2棟で 実施(2003年7月完了)。漢江に沿った細長い敷地であり、駐車場のスペースは全くない。 デザイン的にはすぐれているが、立地が悪く、「本来再生すべきでなかったものを対象にした」と 趙さんは語る。残りの7棟は除却して後を公園にすることが決まり移転が進んでいた。  もう1つの再生事例である宮殿アパートは、バルコニー増築、室内の増築・再構成を行っており、 外観もその名にふさわしく豪華である(2006年12月完成)。何よりも驚くのは地下駐車場を増設し、 駐車台数を2倍以上にしていることである。建設会社がその後の再生市場への期待から工事費を 負担したとのことだが、期待したほどの広がりはないという。  古い団地では建替えに対する期待が高まっている。再生計画の進む大規模団地も見学 した。江南の高級住宅地にある銀馬アパートは建替えへの期待から住宅価格が上昇して いるという。  視察では主に大規模集合集宅を見学したが、ホテルの近辺には4・5階建の集合住宅が 集積しており、朝の散歩がてらまちを歩いてみた。レンガ色の外壁が町並みを形成してお り、非常に落ち着いた感じを受ける。高層住宅とのスケール感の違いが歴然としており、 むしろ、こちらの住環境の方が優れているのではとも思うが、住宅価格は圧倒的に高層 住宅の方が高いという。確かに駐車スペースがないことは問題だが、ソウルでは地下鉄 網も充実しており、車がなくても十分に生活できそうに思うのだが・・・。  夕食帰りにバスが何台も待っている風景に出会った。塾帰りの子ども待つバスだという ことに驚いたのだが、その後、九鬼太郎著「“超”格差社会・韓国〜あの国で今、何が起 きているのか〜」という著書で、夜中の0時、1時まで塾で勉強するのは当然という記述を 読み唖然とした。有名高校への進学競争の過熱に対し、高校入試を抽選にするという 「平等教育」の反動が塾の大流行を生み、塾周辺の住宅価格も上昇させたという。  「走りながら軌道修正する国」と九鬼氏は指摘する。清渓川の再生にしても劇的な変化 を短期間の間に実現してしまう。韓国がどんな国に変わってしまうのか。これまであまり 関心を持っていなかったのだが、日本の未来を考える上でも注目していきたいと思う。 (石田富男)

→ホームページに写真を掲載しています。
 http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2009/seoul/index.htm
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介− **********************************************************************☆
○ライネフェルデの奇跡 まちと団地はいかによみがえったか/WOLFGANG KIL他 ○
    翻訳:澤田誠二・河村和久/水曜社/2009年9月発行

 団地再生の成功事例として、書籍等で度々紹介されている‘ライネフェルデ’。このドイツにある ライネフェルデというまちは、団地再生の聖地といっても過言ではなく、団地再生に携わっている人、 研究している人が一度は足を運ぶ(運びたいと思う)場所である。私はその両者にも属さないが、 これまで書籍や大学の先生方から‘ライネフェルデ’という言葉を何度も耳にしていたため、以前から この‘ライネフェルデ’に興味を持っていた。これまで、団地再生関連の書籍の中では一成功事例として 取り上げられることがほとんどであったが、今回1冊の書籍として発売されると聞き、早速入手してみた。
 ライネフェルデはかつて旧東ドイツの西側に位置する小さな町であったが、東ドイツ政府により ヨーロッパ最大の紡績工場が建設されたことで、またたく間に産業都市へと発展していった。 人口2,500人だった町に労働者6,000人の工場が建設されたため、旧市街地の南側に団地が 大量建設された。しかし、その後のドイツ東西統合をきっかけに、生産規模が縮小され多くの 労働者が職を失い町から転居してしまった。そのため、団地には空家が目立ち、人口減少により まちに活気がなくなっていった。こうした状況の中、ライネフェルデの団地再生が始まっている。
  本書は、如何にして団地再生を成功させたか、歴史を踏まえつつその成功プロセスが記されている。 また、直接団地再生に携わったライネフェルデ市長や当時の州内務省住宅局長などのインタビューも 掲載されており、見事な行政的手腕にも感心してしまう。  ライネフェルデの団地再生は、単純に不必要となった住棟を取り壊すだけでなく、住戸の2戸1化や 減築、共同利用施設への転換、緑地の創出などが計画的に行われている。本書の随所に 掲載されている各団地の写真と改修方法から、再生手法が団地ごと住棟ごとで異なっているのが よくわかり、再生メニューの豊富さに驚かされる。また、市長が「まだ躯体は100年使える」と言っている ように、先を見据えた団地再生のあり方についても参考になる。ライネフェルデが抱えていた人口減少、 空家の増加、少子化といった問題は、現在日本の多くの団地が抱える問題でもあり、日本の 団地再生を考える上で様々なヒントを与えてくれる1冊となっている。(喜田祥子)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− **********************************************************************☆
(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介− **********************************************************************☆
・「50年前の伊勢湾台風並みの勢力」ともいわれた台風18号が、先週、日本各地に様々な被害を
 もたらしました。幸い、弊社スタッフでは、公共交通が運転を見合わせてしばらく通勤できなかった
 者が一部いたくらいで、特に被害はなかったようでした。しかし個人的には、台風が通り過ぎる間は、
 我が家が風に吹き飛ばされたり浸水被害にあうのではないかと、眠れない夜を過ごしました。
 50年前の伊勢湾台風、あるいは2000年の東海豪雨水害を経験したこの地域では、このような
 被害が再び起きるのではないかと頭をよぎった方もいらっしゃるのではないでしょうか。日頃から
 家庭や地域において、風水害の際の連絡方法・避難などの対策について議論しておくべきだと
 改めて感じた一日でした。(T.Asano)

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  を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
  ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
  〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル5階
   TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
   URL  http://www.spacia.co.jp/
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