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 ◆  ■   ■  ■  ■  ■ ■  ■  □[第120号]2005/2/7
◆   ■  ■  ■■  ◆ ■ ■  ■■ □−−配信数 631−−□

 スペーシア・メールマガジンの第120号をお送りします。
 名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
 
<内容・目次>
  ◆まちのトピック◆
   ・サステイナブルコミュニティの続編  「社会変革する地域市民」(第一法規)を監訳
  ◆名古屋まちづくり情報◆
   ・津島市の環境基本計画づくり〜思い切った市民参加手法の試行〜   
  ◆図書紹介◆
   ・「地震とマンション」 西澤英和・円満字洋介共著 (ちくま新書)
  ◆読者の声◆  
  ◆スペーシアのこの頃◆ 

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 ◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○  サステイナブルコミュニティの続編  「社会変革する地域市民」(第一法規)を監訳 ○
  
 本書は、地域社会構築の原理・原則を説明しながら、ITネットワークの活用、住民の
地域への参加・関与・実践、地域内組織の連携等により地域課題の解決を図った地域
市民の取組みを、紹介したものです。
 不況にあえぐ地域において、産・学・行政のリーダーがどのように行動を起こし、
新しい地域コミュニティを作りあげ、そして経済的再生・自立を図ったか、アメリカの
各地域の課題とその解決方法が豊富に紹介されています。彼らが訴えるアメリカ建国
来継続されている200余年にわたる社会実験の成果である地域社会構築の原理・原則
は、変革の時代の我々に多大なる示唆を与えてくれるものです。
 市町村合併に揺れる自治体にとって新しい世紀の羅針盤となるべきものであり、今後
の地域社会の再構築、地域経済の復興、地域活性化、地域産業振興等のバイブル
として活用すべきものです。

 〜監訳者の小門裕幸氏より
「ジョージ・ワシントンも農園の親父、ベンジャミン・フランクリンもはんこ屋の親父、
 我々が地域をつくる、その原理原則を述べつつ、アメリカ地域再生20の事例が
 紹介されています。
 地域を考える方のテキストによいと翻訳致しました。
 是非ご一読、関心のある方におすすめください。」
  と情報提供いただきました〜  

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 ◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○ 津島市の環境基本計画づくり〜思い切った市民参加手法の試行〜 ○

 環境基本計画とは、将来目指すべき環境、その実現に向けての取り組みなどを定める
計画である。津島市では計画づくりを進めるにあたって「市民が実践できる計画にする
ため策定は市民主導で行い、行政はサポーターに徹する」ことを決め、2003年9月、
全員公募市民による環境基本計画策定委員会を発足させた。策定プロセス、運営体制、
スケジュール管理、コンサルタント選定などを基本的には策定委員会に任せ、予算も
開示している。2005年2月現在、54名の委員が登録しており、主婦、会社員、公務員、
自営業者、ジャーナリスト、NPO関係者など多様な顔ぶれである。策定委員会は月に
1回のペースで開催されており、その他策定委員会の運営を準備するための運営委員会
やテーマ別の分科会、先進地視察等のイベントを随時行っている。
 コンサルタント選定にあたっては、2004年5月に公募型プロポーザル方式により企画
提案を募集し、市民委員が審査を行った。その結果、特定非営利活動法人中部リサイクル
運動市民の会、特定非営利活動法人市民フォーラム21・NPOセンター、弊社の3団体
の協同体が選定された。私もこれまで色々な「市民参加」関連の業務に関わってきた
のだが、「スケジュールも手法も市民が決定する」というような業務内容は初めてで当初
は面食らい、現在も試行錯誤しながら委員会運営のお手伝いをしている。
 ある意味実験的と言える今回の計画づくりに半年位関わってきて、課題の多さを感じ
ている。市の呼びかけに応じて自発的に集まってきた市民達であるが、「計画づくり」
ということに関しては知識や経験が当然乏しい。そこで、いかに効果的に情報提供を
行い、彼らが情報を吸収し、選択して前進していけるような環境作りをするかということ
が非常に重要になってくるのであるが、それがなかなかスムーズにいかない。我々
コンサルタント側も技術不足である面が否めなく、情報提供しているつもりでも、
きちんと伝わっていないことが多い。策定委員会は「とにかくやれることからやって
みよう」という姿勢で色々なことに手をつけるのであるが、ひとつひとつの内容が最終的
にどのような形で「基本計画」に結びつくのかというイメージがないまま進めるので、
「さて、これをどうしたものか?」という風に壁に突き当たってしまうのである。具体的
に言うと、現在「広報」「環境調査」「意識調査」「グリーンマップ」という4つの
分科会体制で進めているのであるが、それぞれの分科会の役割が明確でないために
活動がやや停滞している状況があり、今後体制の見なおしをしようというところである。
紆余曲折を経ながら非常にゆっくりとしたペースで進んでいるのであるが、なかなか
新しい展開が見えてこないことで苛立ちを感じる委員もおり、登録はしているが、
ほとんど参加しなくなった人も少なからずいる。
 私も実は「このままで本当に計画ができるのだろうか?」と少々不安になっているので
あるが、一方でこのような計画策定手法を非常に面白いと感じている。最初にすべての
スケジュールを立てて、その通りに計画づくりが進んでいくという事が必ずしも重要で
あるとも思わなくなった。継続的に参加してくれている委員は「お客様感覚」な人は
あまりおらず、怒ったり文句を言ったりはするが、真剣さを感じる。策定委員会の
運営も、資料はコンサルタントが準備するが、司会進行は委員が自分達で行っている。
市民委員、市、コンサルタントの心理的距離も近くなってきており、
「一緒に進めている」という感覚がある。
 2005年12月の策定期限に向けて課題は山積みなのであるが、私も一緒に勉強させて
もらいながら、何とか運営を軌道に乗せていきたいと思っている。 (伊藤彩子)

→ホームページに写真を掲載しています。 
 http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/tusima-kankyo/index.html

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 ◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−  
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○ 「地震とマンション」 西澤英和・円満字洋介共著 (ちくま新書) ○

 阪神・淡路大震災直後、建物調査のボランティア活動のために神戸を訪れた時に
目にした鉄筋コンクリート造のマンション等の倒壊した姿がいまだに鮮明に脳裏に
焼き付いている。あらから10年、被災地では懸命な復旧・復興への取り組みが大きな
成果をあげている。居住者や関係者の努力による被災マンションの建替え実績は、
今後増大する老朽マンション建替えに、法制度改正を含め、新たな道を切り開いた。
しかし、一方、10年を期に再び多くのメディアが被災マンションの復興をめぐって、
住民同士が補修か建替えかについて対立し、訴訟に繋がったケースを報じた。
長年の法廷闘争の後、ようやく建替えが決まったものの、対立した双方に大きな
しこりを残し、また、高齢者等の資力の乏しい居住者に厳しい結果となったこと
を指摘していた。

 本書は、実際に阪神・淡路大震災による被災マンションの復旧・耐震補強に尽力
した著者達が、「現場経験にもとづいて、(中略)、次の地震で被害を受けることを
少しでも減らし、あるいは多少壊れてもすぐ復旧できるようにするため、基本的な
考え方やノウハウについてわかりやすく書いた」と記述しているように、震災に
よりどのようなマンションが被害を受けたのかの実態調査と2つのマンションの
改修事例を紹介するとともに、被害を受ける前の耐震化コストが被害後の改修
コストや建替えコストに比べいかに安価であるかを検証している。そして、「解体
新築を選択するにせよ、修復補強を選ぶにせよ、大被害を受けたマンションの再生
への道のりは想像を絶するほど過酷である」とし、今後の震災に備え、既存
マンションの耐震診断と耐震改修の重要性を唱えている。4年前の発行本である
が、近年、マンション管理の重要性から制定されたマンション関連の法律により
マンションの管理・改修に対するマンション管理組合の努力義務が規定され、
筆者が指摘するようにマンションの危機管理が管理組合の自治に委ねられ
ている状況に鑑み、マンション管理等に関わる者に是非紹介したい一冊である。
 (浅野泰樹)

 →ホームページに表紙の画像を掲載しています。 
  http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/zisin-m.htm

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 ◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− info@spacia.co.jpへ
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○「まちづくり」という言葉の起源が、
 名古屋栄東再開発の取組みからですか。

 いつかどこかかで聞いたような?
 もう少し、名古屋東再開発の取組みと、
 この論拠モノなど判りましたら、教えて下さい。

 是非、皆さんにも情報発信して下さい。
 名古屋発、愛知発は教養のひとつです。

→脇本祐一著「街が動いた ベンチャー市民の闘い」学芸出版社、2000年、p10 
 に記載されています。下記で私が図書紹介しています。
 http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/matigaugoita.htm
 ただし、2004年に発行されたまちづくり教科書第1巻「まちづくりの方法」p13には
 「渡辺俊一は“用語”としての「まちづくり」は1952年、当時の一橋大学増田四郎
  教授が「都市問題」誌上で国立における運動に関して用いたのが最初であると
  している.」
 と記載されています。栄東が60年代なのでこちらが正解でしょうか?。
 愛知発という点で間違いないのは「町並み保存運動」。第1回の全国町並みゼミは
 有松と足助で開催されています。 (ishida)

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 ◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・今回も発行が遅れてしまいました。昨年の年末から連続です。最初につまずくと連続
 してしまうという典型でしょうか。

・最近、膨大なスパムメールに悩まされています。ホームページにアドレスを掲載して
 いるのが1つの要因ともなっていることから、他のホームページで見つけたスパム
 対策をスペーシアのホームページの問合せアドレスにもやってみました。どこまで
 効果があるかわかりませんが・・・。

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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
 できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
 ジンに掲載させていただきます。
   メールマガジン投稿用アドレス info@spacia.co.jp
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   http://www.spacia.co.jp/mm/index.htm
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(株)都市研究所スペーシア  編集:石田
 〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル5階
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