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クリマとインキュベータ

 クリマといっても意味不明でろう。、これはクリエーターズ マーケットの略であり、「ファッション、インテリア、クラフト、ビジュアルデザイン・・・ 使ってきて楽しめるモノあり、見て感動のアートあり、あらゆるジャンルのオリジナル・ワークが大集合」(パンフレットより)する東海地区最大の「ギャラリー&マーケット」のイベントである。

 1999年11月に第1回が開催され、半年に1回のペースで実施されている。日曜日一日(11:00−18:00)のみのイベントである。視察にいった今回は、2002年6月30日に金城ふ頭で開催された第6回のクリマである。初回の雰囲気はわからないが、実績数字は出展者数600人、来場者数2500人となっている。数字が発表されている第5回(2001.11)は出展者数1000人、来場者数6000人。そして今回は1300人の出展者に増加している。来場者数は不明であるが、丁度この日はW杯の決勝戦の日で、かつ小雨が降っていたものの、会場は多くの人々で埋まっていた。来場者は入場料を払って会場に入る。ちなみに前売り500円、当日800円である。基本出展ブースは7000円(1.8m×2.0m=3.6u)であり、複数ブースで出展しているクリエーターも多い。出展条件はプロ・アマ、年齢を問わず、作品のオリジナリティが問われるのみである。東海地区外からの出展者も15%の割合でいるようである。

 結果的に400を超えるブースが出展され、濃縮された縁日のような雰囲気であった。バーナーによる耐熱ガラス細工、屑鉄によるアート、デジカメ・オリジナルポスターなど、気に入った作品もあったが、作品の質(水準)はプロ・アマ問わないため、マチマチである。しかし、若いクリエーター(中には若くない人もいたが)は活気があって、そのエネルギーに圧倒される。

 ものづくりの中心である東海地区で、このようなイベントを通じて多くのクリエーターが育っていくことは、ものづくりの裾野を広げ、都市活力の源泉につながっていくのではなかろうか。クリマでの出展を契機に「さくらアパートメント」のようなチャレンジショップに出店し、さらには目抜き通りに出店する、クリマは、こんなサクセスストーリーを生み出す、いわばインキュベータ(孵卵器)である。この東海地区が「つくる人」を育てるオリジナルメッカになることを期待したい。

(2002.7.14/井沢知旦)