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文化芸術の創作練習施設
 名古屋では、あいちトリエンナーレが成功裡に終わりました。身近に文化・芸術に親しむよい機会となり、その効果として市民の文化・芸術への関心や興味は高くなっていることでしょう。
 さて、全国に公立の文化施設がいくつあるかご存知でしょうか。(財)地域創造の平成20年度の調査によりますと、3,944館とのことです。文化施設というと、音楽や演劇を鑑賞する文化ホールをイメージされる方が多いと思います。数でみても全体の約8割を占めています。それ以外にも美術館、そして最近特に数を増やしつつあるのが、美術などの創作や音楽、演劇などの練習に利用できる創作練習施設です。
 創作練習施設は、文化芸術を観る・鑑賞するのではなく、自らが創作する市民を増やそう、創作レベルを高めようというのが狙いの施設です。特に、音楽をやっている人にとって、音の出せる場所は非常に限られていますので、貴重な施設となっています。
 以前のメルマガ(257号/2010.5.11→http://www.spacia.co.jp/mm/257.html)で、石川県金沢市にある金沢市民芸術村を紹介しました。練習施設としては、市民参加を取り入れた運営、24時間無休、低料金という点が全国的にも特徴的で先進的な施設として取り上げられています。そのお隣、富山県富山市には、富山市民芸術創造センターがあります。ここも特徴的で、部屋数が非常に充実しています。団体やグループ用の大・中練習室のほかに、個人用の音楽練習室が30余りも揃い、しかも低料金、楽器も預かってもらえます。東海地方においても、可児市文化創造センターや長久手町文化の家、春日井市ハーモニー春日井などがあります。名古屋市内でも、各区の文化小劇場をはじめ、アクテノン(演劇専用練習施設)、ナディアパーク、民間のスタジオも多くあります。探せばまだまだ沢山あると思います。
 今までは観ることに主眼が置かれた文化芸術行政でしたが、これからは創造するという観点も重要です。トリエンナーレで観る目が養われた人も多いはず。観るだけが文化芸術ではありません。みなさんも、こういった身近な練習施設を利用して、市民アーティストとなってみてはいかがでしょうか。
(2011.1.17/櫻井高志)