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空き家改修

 津島市で空き家活用に取り組んでいる。4軒の空き家を借主DIYを前提に安く借用することができたが、荷物の整理から改修、活用にあたり、その大変さを実感している。 忘備録的に記してみたい。
 第一に、不用品処分についてである。大家さんから不用品はすべて処分してよいということで借用し、使えるものがあればラッキーという感じでいたが、片付けはじめてその荷物の多さに愕然としている。所有者が亡くなって空き家になった場合、まだまだ使えるものも多くあり、選別すれば売ることもできるものもあると思うが、量が多すぎて選別している余裕がない。すべて処分することとし、処分費用を抑えるため、自己搬入ゴミとして処分(10kg 200円)した。ある町家に関してはすでに1000kgを処分したが、まだ整理できていない。
 なお、自己搬入のルールについては、自治体によって異なるようだ。ネットで畳は産業廃棄物となるので、自己搬入できないと書かれており、無理だとあきらめていたが、念のために聞いてみたところ、自分ではがした畳なら処分できるとのことだった。
 改修に関しては、新たに下水接続が必要となってくると、その費用だけで70万円がかかる。古い時代は電気容量も少なくてすんだが、多くの電気器具を使うような場合には、新たにコンセントを増設する必要がある。改修後、実際に使ってわかる不備もあるので、その分の予算もみておく必要がある。
 なお、費用を抑えるため、DIYで改修を行うことも有効であるが、その場合、指導してくれる専門家をいかに確保するかが重要だ。人集めにはSNSは効果的であり、うまい情報発信ができれば、DIYに関心を持つ若者は多いことから、市外からでも参加が期待できる。津島のDIY改修でも名古屋市からの助っ人が多数参加している。
 活用に関しては、現在のニーズへの対応が重要であり、その典型がバリアフリー対応だ。古い住宅は段差が多く、すべてをバリアフリーとすることは困難であるが、店舗入り口など、最低限のバリアフリーは意識し、その費用についても考慮しておくことが必要だろう。
 津島市の取り組みでは1軒の改修費用を200万円としていたが、この金額ではできることが限られており、やりたくてもできない。物件選定の段階でどの程度、改修が必要かを想定しておくことが必要だということを痛感した次第である。

(2016.11.28 /石田 富男)