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名古屋市「熱田区役所等複合施設」の誕生

 平成13年10月、名古屋市熱田区の熱田区役所が保健所、図書館等の複合施設として新たにオープンした。施設が立地する場所は、地下鉄、名鉄、JRの各鉄道駅に近く交通の利便性が高く、また熱田神宮にもすぐの立地である。

 区役所には、区の保健所、図書館及び在宅サービスセンターの他、「文化小劇場(客席:固定椅子352席)」も併設されている。これは、名古屋新世紀計画2010(平成12〜22年度)の中で掲げられている名古屋がめざす都市像の一つ「文化ふれあい都市」を推進するための「文化活動の振興」施策の一環で、市民の身近な舞台発表の場として、また市民の文化活動の拠点として市内各区にそれぞれ整備が進められているものの一つ。これまで平成3年の「中村区文化小劇場」にはじまり、9の区で整備がされ熱田区は10番目の施設として完成し、今後も順次整備が進められていく予定である。文化小劇場は、市民がより文化に親しみ、積極的な活動へとつながる拠点として、さらに人々が集い文化を通したネットワークが広げられる場として活用されることを目的に整備された。

 「心の豊かさ」という言葉が使われ始めてもう随分経つように思えるが、今後もその志向は高まることであろう。文化小劇場のようなホールが区単位で整備されることで、市民からは身近な存在になり、活動しやすい環境となるといえる。しかし、こうした同規模のホールが多数整備されるとその利用率が問題となりやすく、利用率向上には多様なニーズに対応した利用形態や料金設定等、行政側の柔軟な対応が求められる。市内には、既に9つの文化小劇場が稼動しており、運営上の様々な課題等があげられていることだろう。そうした課題への対応を図りつつ、区役所、図書館及び福祉施設を利用する人々へのPRを進め、文化意識の向上を高めることで拠点施設としての役割を発揮することであろう。熱田区に住む者としても今後何か機会をみつけては足を運んでみようと思う。 


(2001.12.24/村井亮治)