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レゴランド・ジャパンに行ってみた

 8月下旬、名古屋の話題のスポット「レゴランド・ジャパン」に行ってきた。
 レゴランドは、レゴブロックをモチーフにしたテーマパークで、今年4月1日に金城ふ頭にオープンした。日本初の施設であり、世界では8か所目、アジアではマレーシアに次いで2か所目である。観光資源が少なく、魅力のない都市といわれている名古屋にとって、世界的ブランドであるレゴランドは、またとない施設である。
オープン前には、全国ネットで大きく取り上げられ、開幕当初には、県外から多くの人が来場した。一方で、大人6,900円、子ども5,300円の入場料は、東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンのような大型テーマパークと並ぶ価格であり、「値段が高い」「パークが狭く、アトラクションが少ない」など、良くない評判が客足を遠のかせた。レゴランドの隣には、体験施設を併設した複合商業施設「メイカーズ・ピア」があるが、レゴランドの来場者の低迷や再入場の禁止措置などにより、期待した来客が得られず、撤退する店舗もあった。
 こうした状況を受けてレゴランドは、4月25日から年間パスポート所有者の同行者割引を実施し、5月27日には家族向けパスの販売を開始した。さらに8月に入り、年間パスポート所有者の同行者の無料サービスや、一日パスポート購入者に無料チケットを配布するなど、次々にお得なサービスキャンペーンを実施した。これらの措置は、入場料の実質的な値引きだが、いずれも予告なしに実施されており、チケット購入が複雑化し不信感にもつながりかねない。
 私は年間パスポートを購入し、8月下旬に数回、家族や友人を連れてレゴランドを訪問した。同キャンペーンの利用者が多いようで、多くの来場者があった。入場料の割高感を払拭するこれらの措置は、お値打ち感を重視する名古屋人には大いに受けたように思われる。子ども限定で乗ることができなかったアトラクションもあったが、日本各地の建物を精巧に再現したミニランドや、レゴブロックで作った写真映えするカラフルなフォトスポット、来場者同士が水をかけあうミズアソビエリアなど、大人も十分に楽しめた。
 レゴランドは、東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンと比較され厳しい評価を受けているが、子ども目線のアトラクションが充実しており、小学生以下の子どもを持つ家族にとっては前述の2つのパークと同様かそれ以上に楽しめる施設だと思った。アクセスは名古屋駅からあおなみ線のノンストップ列車で17分、駐車場も5,000台収容で十分な余裕があり、高速道路と直結している。東京ディズニーランドが、オープン当時は地下鉄東西線の駅からバスしかなかったことを考えると、利便性は十分高い。
 今後、レゴランドがもっと魅力的なパークになるため、次の4つのことを期待したい。
 その1、参加型イベントの開催。フォトスポットが多いことを前述したが、パーク内の随所にキャラクターが造形されており、様々な物語が表現されている。クイズ形式でキャラクターを見つけるイベントや、来場者のアイディアコンテストなどを実施すると楽しいと思う。
 その2、夜でも楽しめること。パーク内は照明が少なく、夕方以降は寂しい雰囲気になってしまう。冬期に向けて光による演出が始まることを期待する。
 その3、土産物の充実。パーク内にはショップがいくつもあるが、いずれの商品もレゴシリーズの箱売りであり、値段も高額である。レゴ型のお菓子や、人形や動物ブロックの単品販売など、周囲の人へのお土産として気軽に買える商品があるとよいと思う。
 その4、周辺施設との連携。レゴランドの閉園時間は遅くて19時、メイカーズ・ピアの中で営業終了やラストオーダーが19時という店舗は少なくない。メイカーズ・ピアの営業時間を調節したり、レゴランドの1日パスポートでの再入場を許可したりするなど、2者が一体となって集客する工夫が必要だと思う。
 現在、入口のすぐ向かいにホテルが建設されているほか、毎年、新たな施設が整備されていくとのことであり、日本のみならず外国からも人を呼び込める施設として地域全体で盛り上げていけるとよいと思う。

レゴで表現された名古屋港
レゴで表現された名古屋港
(2017.9.11/日高史帆)