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鳳来館と大野のまち〜こども文化財ガイド〜/新城市大野(旧鳳来町)

  新城市大野(旧鳳来町)は、江戸時代は秋葉街道(秋葉山〜鳳来寺山)の宿場町として、明治時代には別所街道(豊橋〜別所(現東栄町))が開通し、主産業である林業や養蚕業の隆盛を背景に経済・物流の要衝として繁栄してきたまちです。現在でも、別所街道沿いを中心に歴史的建造物が多く残っています。
  大野のまちの中心、ちょうど秋葉街道と別所街道が交わる場所に、銀行を改修したカフェ・ギャラリー「大野宿 鳳来館」があります。大正ロマンの雰囲気が漂うこの建物は、もとは大野銀行の本店として大正14年(1925)に建築されました。設計・施工は、名古屋陶磁器会館(名古屋市東区)や岡崎信用金庫資料館(岡崎市)などの近代建築を数多く手がけた志水正太郎氏です。平成18年(2006)に金融機関としての使命を終えた後は空き家となっていましたが、地元企業が購入し修理修復と改装工事を実施して「大野宿 鳳来館」として生まれかわり現在に至ります。平成21年(2009)には、この鳳来館本館(旧大野銀行本店)と本館の隣りにある土蔵(明治中期に建築)の2棟が国の登録有形文化財に登録されました。
  現在、愛知県国登録有形文化財建造物所有者の会(略称:愛知登文会)主催のこども文化財ガイド事業が、ここ鳳来館を中心に大野のまちで実施されています。この事業は、地元の小学生が2回の講座で文化財やまちの魅力について学び、3回目でこども達自身に文化財やまちをガイド(案内・解説)してもらうというものです。先日、第1回講座があり、まずは地元の愛知県文化財保護指導委員の方に文化財や大野のまちについてお話を伺い、鳳来館の建物を見学しながら建物の特徴や魅力について教えていただきました。宿場町として賑わっていた頃、旅人は生活物資が集まっていた大野で‘わらじ’を買い求めたということから、今回の講座ではこども達自身でわらじを履きまちを歩くといった体験も行いました。履くのには大変苦労していましたが、大人の予想に反して、こども達はわらじが大変気に入った様子でその後の見学もずっとわらじを履いて過ごしていました。
  11月上旬に2回目の講座を実施し、11月16日(土)(14時〜)にガイド本番を迎えます。鳳来館の建物を中心に大野のまちの一部をこども達が案内・解説する予定です。ぜひこの機会に大野のまちを訪れてみてはいかがでしょうか。(16日のこどもガイドにご関心のある方は喜田までご一報ください。)

鳳来館
大正14年に建てられた鳳来館
座学の様子
座学では文化財とまちについて教わった
わらじの体験
わらじを体験するこども達
大野のまちを散策
大野のまちを散策してまちの魅力を再確認
(2013.10.29/喜田祥子)