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 今も変わらぬ“ごった煮の街”大須

 このメルマガは、スペーシア10周年の節目の2000年にスタートし、今年で10年を迎えた。今回で265号目となるが、自分が最初に担当したのは、5号(9月11日)で大須再開発の本組合設立の話題を扱っていた。この事業は、スペーシアが永年携わり組合設立を迎え、その後無事に完了したが、最近は景気低迷の折、商業テナントの充実が難しく、厳しい経営が続いている。 その再開発ビルに面する大津通りと赤門通りの一角で、当時から立地していた銀行が建替えられオフィスビルが誕生した。この場所は、大須三丁目30番街区の一連の再開発事業の中で最後の未開発となっていた。当時は、街区全体の開発を想定し、壮大な計画が描かれていたが、その後、街区を5地区に分割し段階的開発の道を選び、前述の再開発ビルを第1地区と呼び、この銀行は、第5地区として将来的な開発(建替え)を期待するということでこれまできていたが、今回建替えられたことで当時の構想が一応完結することになる。 大須商店街の活気や賑やかさは、当時と変わらない印象だが、店舗内容は随分と様変わりしてきた。かつての大須は、PCやそのパーツ、家電、ゲーム関連の店舗が中心だったが、その後古着、雑貨、最近ではメイド系などあるらしく、多様に変化してきている。また飲食店は、少ないと言われながらも、行列のできる人気店や和菓子系の庶民派ファーストフードが増えた一方で、世界規模の某ハンバーガーチェーンは依然として立地していない。この夏は、連日の猛暑だが、大半をアーケードで覆われた商店街は、比較的快適に過ごすことができ、週末も多くの人で賑わっていた。 大須は、あの当時毎日のように通った思い入れのある街で、10年近く経ってもその良さは変わらない。事業に携わっていた頃、“大須らしさ”が話題になったことがあり、権利者はごった煮の街と呼んでいたが、今でも変わることなくごった煮の街として親しまれている。大須商店街は、このごった煮が故に新しい物も比較的受け入れられやすい環境でもあり、今はテナントが厳しい再開発ビルも、新しい業種、店舗の導入で、再びその存在感が示される方向へと流れが変わることに期待したい。

大須商店街公式HP http://www.osu.co.jp/
大須
銀行が建替えられたオフィスビル(赤門交差点から南の万松寺交差点方面を望む)
(2010.8.30/村井亮治)