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名古屋ルーセントタワー 見学レポート 
 「名古屋ルーセントタワー」は、第一種市街地再開発事業として名古屋駅の北に、去る1月26日にオープンを迎えた。権利者はトヨタをはじめ、中電や名鉄といった東海の一流企業が多いことからも注目された事業である。「名古屋駅前の都市景観形成に配慮した次世代のビジネス拠点の創造」という開発コンセプトのもと、さまざまな施設が複合されている。

 まず、16階には、「ビジネスサポートセンター」が整備され、大小の会議室や、シアタールームなどを借りることができる。面白いところでは、「ブレスト(ブレインストーミング)ルーム」として、全面ホワイトボードの部屋もあるそうだ。また、各種のプリントサービスや、文具類の当日取り寄せサービスなども提供している。

 また、3階には「ルーセント・ウェルネスセンター」というクリニックモールが整備されている。働く人の心と体のトータルサポートをコンセプトに、人間ドック、内科、婦人科、心療科、歯科などが集まっている。人間ドックには最新の検査機器が置かれ、歯科には21世紀の新しい医療技術である再生医療も導入されている。さらには、職場におけるストレスから起こる心の病気を予防するため、精神面でのカウンセリングも行っている。

 そして、事務室内、特に南側からの眺めは、JRタワーズに、先日オープンした「ミットランドスクエア」、そして、建設中のモード学園「スパイラルタワー」の3棟の超高層が並び、名古屋で最も未来的な景観を眺めることができる。

 商業は飲食店を中心に地下1階から2階に集められている。このビルへのアクセスは、名古屋駅の地下街から約300mの地下道を通ることになるのだが、残念ながらそこでは地下街を形成する店舗が作られなかったが、その代わりに照明やペインティングを工夫したアートで飾られている。名古屋人としては、名駅の地下街といえば南のミヤコ地下街方面へ意識が向くので、こちらへ人の流れを造るのは容易くはないだろう。できれば、名駅周辺では地上レベルでの賑わいも創出したいところであるが、現状を見るとこれも困難である。「ミットランドスクエア」は超高級料理店や低層部での商業空間、シアターなどが話題をさらったが、こちらは立地の不利を「ビジネス拠点」としての付加価値を加えることで魅力的に構築しているところが評価できる。

 最後に、最上階にはバーがあるのだが、「ミットランドスクエア」のように○万円も出さなくても名古屋の夜景を満喫できるので、穴場スポットである。

ウエルネスセンター


地下街にはアートが


南方の眺め

(2007.3.19/堀内研自)