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最近の久屋大通オープンカフェの動向

  2000年から久屋大通でオープンカフェを実施してきている。昨年度(平成18年度)の特徴は、第一に実施期間の長期化が図られ、単独イベントとして7週間にわたり実施したこと、第二に飲食サービスの提供を行ったこと(ただし、誰もが座れる公共休憩施設利用が前提であり、そこに店舗から飲食物が配達される方式)、第三に地元主導で運営実施し、オープンカフェセットおよび道路占用料等は民間事業者が全額負担し、自己責任で実施したことがあげられる。
 本年度(平成19年度)は、新たな次元に入ってきている。
 1ヶ月単位で許可を得、届出を行ってオープンカフェを実施するものであるが、この1ヶ月毎の許可・届出の手続きを積み重ねていくことで、1年間を通じてオープンカフェを実施できることになった。また、その申請期間中の実施主体は固定されるものの、新たな申請時に実施主体の出入りが可能な方式となったことである。ただし、現実問題として寒い冬場の時期にどれくらいの店舗等がオープンカフェを実施するのかは不明であるが、ヒアリングによれば、皆無ではないことがわかった。オープンカフェを設置すれば、寒かろうが誰かは座る。
 ただし、1ヶ月毎の道路占用許可・道路使用許可の申請、公開空地の一時使用承認通知、道路占用許可を前提とした飲食提供サービスに対する実施計画の届出、景観整備地区内での工作物の設置行為の届出などの手続きが求められ、作業量は膨大となる。しかも、久屋大通は二つの区(中区・東区)にまたがる道路であるため、警察署および保健所はダブルで提出しなければならない(道路占用許可と景観整備地区内の行為の手続きはそれぞれ1本化されている)。どう簡素化するのかが課題である。
 目下、大きな問題もなく推移してきている。5月中旬からスタートしたが、5月に7箇所(うち飲食店以外が4箇所)、6月に8箇所(同3箇所)、7月に9箇所(同4箇所)と、徐々に設置個所が増加してきている。オープンカフェの持つ効果が理解されつつあるという見方もできる。それは、飲食店の設置ばかりでなく、ビル等のオーナーの設置割合も高くなっているからである。そこでは飲食店の席数増加効果でなく、街としてのイメージアップ効果(お洒落なエリア)が期待されているのである。
 設置個所の分布は、桜通以北で9箇所のうち7箇所となっている。錦通以南は皆無である。桜通以北は地下街への出入口がほとんどなく、不法駐輪もないため、オープンカフェを置く環境は相対的によいからであろう。また当該エリアの関係者の積極的な参加呼びかけが功を奏している。
 久屋大通でのバランスの良いオープンカフェの設置も課題となる。そのほか、オープンカフェセットの質の問題や欧米的な飲食サービスの提供のあり方、オープンカフェの雰囲気の演出など、課題は山積しているが、実績を着実に重ねていくなかで、課題を一つずつ消していかねばならない。


オープンカフェ実施図
(2007.7.9/井沢 知旦)