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高島屋南地区再開発
都市計画決定にむけて動きはじめる
 衰退化が著しい岐阜市の中心商店街・柳ケ瀬にあって、昨年10月に増床・リニューアルオープンし、客足が回復しつつある岐阜高島屋の南、高島屋南地区(約0.7ha)で市街地再開発事業の都市計画決定にむけた活動が本格化しようとしている。

 2002年に高島屋南市街地再開発準備組合(略称:TMK)が設立されてから4年、事業推進協力者や設計協力事務所の導入をはかり、関係者の支援のもと事業計画案を詰めてきた。柳ケ瀬地区再生の一翼を担うことを目標とした協議会段階の構想案(柳ケ瀬にない路地空間、水・緑・光等の自然空間、生活重視型の商業・住宅の複合空間等の整備)をより充実し、効率的で魅力的な計画が立案された。
 面積約4,400uの建築敷地に、地上34階建て、商業、住宅、公益的施設、駐車場からなる延べ床面積約34,000uの複合ビルを整備する計画である。権利者店舗を主とする個割店舗と路地空間からなる専門店ゾーンと岐阜高島屋のアネックスにもなり得る核店舗ゾーンを4層吹き抜けの光差し込むアトリウムで繋いでいる。岐阜市にない商業空間、回遊空間になるであろう。

 また、地区の南側に広がる金公園の緑の連動を図るため、建物を段々にセットバックさせ、屋上を店舗等と一体となった緑あふれるステップガーデンとし、柳ケ瀬地区に不足している潤い空間の確保をめざしている。

 7階の屋上庭園からは、金華山を望める住宅棟を配置し、権利者をはじめ138世帯に都心ライフを楽しめる居住空間を提供する。

 準備組合では、今年の通常総会で、都市計画決定の手続き開始の議案が承認され、今後、事業計画案に対する権利者の同意を取り付け、正式に行政に対して都市計画決定を要請する予定である。工事着手までには、まだまだ解決すべき課題も多いが、柳ケ瀬地区全体の衰退化傾向に歯止めのかからない昨今の状況に鑑みると、一刻も早く、事業化への第一歩を踏み出すことが望まれる。それは、今、地区権利者並びに事業関係者の決断にかかっている。
(2006.9.18/浅野泰樹)