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ローマ法王に米を食べさせた男/高野誠鮮著

講談社 2012年4月5日発行

 「スーパー公務員」との異名持つ石川県羽咋市の高野誠鮮氏。その活躍についてはテレビ等でも紹介され知っている人も多いと思うが、こうしてまとめられた本として読むとその背景にある思いが伝わってくる。「UFOで町おこし」「NASAから本物のロケット購入」「『酒が飲める女子大生』で話題作り」「神子原米のローマ法王への献上」と聞くと、その話題性が強調されてしまうが、アイデアに留まらずそれを実現してしまうところがすごい。
 「印刷物の計画書とおりには世界は動かない。でもそれは、計画書が甘いから出来ないのではなく、実行しないから出来ない」「成功と失敗は紙一重だけど、やりとやらないとでは雲泥の差が生じる」「先端技術というものは、人ごとだと眺めてばかりいないで、実際に使えばいいんですよ。どう使っていいかわからない? 勉強すればいいんですよ。いじくり 回せばいいんです」・・・
 気になる言葉が次々とでてくる。読み手によって関心の度合いは異なるだろうが、まちづくりに関わるものにとって、うんうんと共感するところ、そんな手があったのかあと唸らされるとこと、 こんなことをやってみたいと思わせるところが満載である。
 すでにfacebook等でも紹介されており、今更という気がしないでもないが、久々に多くの人に読んでみてほしいと思った次第。まちづくりのドラマとして読んでみても面白い。

 (2012.5.7/石田富男)