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 多賀城市立図書館(宮城県多賀城市)

 東北の玄関口である仙台駅からJRで20分余りの所にある多賀城駅。その駅前に市街地再開発事業により整備された建物が複数棟あり、その一角に多賀城市立図書館が立地している。2016年3月に移転オープンし、それを契機に指定管理者制度が導入され、佐賀県武雄市、神奈川県海老名市に次いで3館目のTSUTAYA図書館となった。市立図書館と蔦屋書店で構成され、書店にはスターバックスコーヒー、コンビニ、レストランが併設、図書館へは1階の蔦屋書店の中を通ってアクセスする。
 図書館内は全体が木質系の内装となっていて、3フロアに分かれている。1階は音楽が流れ、閲覧スペースの一つとしてソファのある空間は家のリビングのような雰囲気があり、東京・代官山の蔦屋書店を彷彿とさせる。図書館の奥には児童コーナーがある。2階は話し声が聞こえる程度でやや静かな空間となり、専門書などが並ぶ。3階は個別の閲覧、学習スペースで、おしゃべり禁止の無音空間となる。フロアによって”音のゾーニング”がされている。飲食は、ペットボトル及びフタつき容器(水筒等)に入れた飲み物は一部区画を
除いて閲覧スペースへの持込OKとなっている。内部の様子は、下記に示した多賀城市立図書館のホームページを参照されたい。
 また、従来の図書館が行ってきた読書通帳と移動図書館の事業も引き継いでいる。読書通帳は、市民(中でも中学生以下の子ども)の読書活動推進のために中学生以下には無償で配付され、図書館で本を借りたら記帳できるというもの。移動図書館は、図書館へのアクセスが困難な人達のために市内を巡回して図書館の本を届けようというもの。いずれもここの歴史ある取り組みだ。
 図書館の開館時間は午前9時から午後9時30分、年中無休で運営されている。TSUTAYA図書館については、その誘致の際に住民投票で否決された自治体もあるなど賛否両論あるだろうが、運営や空間構成の工夫については学ぶべき所があると思う。一度、現場に出かけてみてはいかがでしょうか。

多賀城市立図書館
多賀城市立図書館


図書館入口横のスターバックスコーヒー

→多賀城市立図書館のホームページ
https://tagajo.city-library.jp/library/ja

(2017.2.1/浅野健)