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福岡にとってのエリアマネジメント

 弊社でお手伝いさせていただいている名古屋駅地区街づくり協議会で、エリアマネジメントの先進地視察に赴くとのことで、同行させてもらった、行き先は、福岡県は博多駅地区と天神地区、それに福岡市役所である。

  博多、天神の両地区ともに、活動内容はHPに詳しく掲載されているので、ここでは省略させていただく(URLは以下)が、それにも増して、今回伝えたかったのは、福岡市役所のエリアマネジメントに対する熱意である。エリアマネジメント組織を行政のパートナーと位置づけ、対等な関係のもとに協力してまちづくり事業を進めることを明確に掲げ、エリアマネジメント組織の公共的な活動や組織立ち上げ時(初動期)に対しても非常に手厚い支援を行っているのだ。財政面での支援も相当なもので額を聞いて驚いたが、さらに驚いたのは人的支援まで行っている点だ。協議会事務局に市職員1名を出向させ、事務局員として働かせている。「今、役所に机はないんです」と出向されている方はおっしゃっておられた。しかし、当然、給料は市から出るわけで、しかも期間は概ね5年という長期間。市役所の熱意のほどがわかっていただけたかと思う。これだけの力の入れようの裏には、本来行政が担うべき公的な役割をエリアマネジメント組織が肩代わりしてくれているという感謝の意識と、もうひとつが何にも増して海外との競争に絶対に勝つという強い意志があるのだろう。釜山まで船で2時間という距離感、九州の中心を目指すのは当たり前、隣の韓国を含めたアジア圏での中心を目指すためには、官民が一体となることが絶対で、そのための支援だし、エリアマネジメントだと捉えているのだろう。
 その意気込みを見習い、改めて名古屋を盛り上げていきたいと感じた視察であった。

 (2008.12.22/櫻井 高志)