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 ◆  ■   ■  ■  ■  ■ ■  ■  □[第47号]2002/4/22
◆   ■  ■  ■■  ◆ ■ ■  ■■ □−−配信数 466−−□

 スペーシア・メールマガジンの第47号をお送りします。
 名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
 
<内容・目次>
  ◆まちのトピック◆
   ・名古屋市中村青年の家2002年春の青年講座
   ・新出来西公園(愛称:せせらぎ公園)完成
  ◆名古屋まちづくり情報◆ 
  ・新・中村長屋暮らし―向こう三軒両隣・一緒に住まうまちづくりワークショップ
  ◆図書紹介◆
   ・豊田喜一郎伝  
  ◆読者の声◆  
  ◆スペーシアのこの頃◆ 

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 ◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 名古屋市中村青年の家2002年春の青年講座 ○

『情報都市・なごやの最前線〜地域情報を活用する〜』

【特色】都市での地域情報のあり方を、フィールドワークなどを通して学び、まちづく
     りなどの社会活動に生かしていきます。
【期間】5月17日〜6月21日(全て金曜日/6回)
【時間】19時〜20時30分
【定員】20名
【受講料】6回で600円(任意保険20円)
【会場】中村青年の家(Cのみ現地)
【講師と内容】
@中京大学非常勤講師 小宅一夫
  「情報都市・なごやを“見る”“使う”」
A(株)ゲイン代表取締役 藤井英明
  「フリーマガジン・地域情報・コミュニティFMの役割」
Bホットペッパー名古屋版編集長 鈴木宏一郎
  「ホットペッパーの事業戦略」
Cスターキャット・ケーブルネットワーク(株)
        編成制作部課長 村瀬整太郎
  「ケーブルテレビと地域情報」
D(株)NTTドコモ東海名古屋支店営業部 辻村大輔
  「次世代モバイル通信の可能性」
E国連地域開発センター研究員 吉村輝彦
  「メールマガジンとまちづくり」


『青年のためのNPO入門〜NPOの役割を考え、ネットワークを広げよ う』

【特色】様々な分野のNPOのキーパーソンから、NPOの在り方や役割を語って
いただき、ネットワーク作りにも生かしていきます。
【期間】5月17日〜6月21日(全て金曜日/6回)
【時間】19時〜20時30分
【定員】20名
【受講料】6回で600円
【会場】中村青年の家
【講師と内容】
@市民フォーラム21・NPOセンター主査 松本美穂
  「NPOの意義と役割」
A名古屋NGOセンター事務局 坂井敏子
  「NPOと国際協力」
B起業支援ネット常務理事、中村街づくりNPO委員会 鵜飼宏成
  「NPOと起業支援」
Cレスキューストックヤード事務局 浦野愛
  「NPOと防災」
DこどもNPO事務局 原京子
  「NPOと子ども」
E市民フォーラム21・NPOセンター次長 石井伸弘
  「青年のNPO活動のために」

*申込方法
  原則として、申込期限は4月23日(火)ですが、電話または来所により、中村青
年の家にご相談ください。
  定員に満たない場合は、さらに5月15日(水)まで電話などで受付しております。

*中村青年の家 〒453−0841 名古屋市中村区稲葉地町2−20
   電話 052−412−6011  FAX 052-412-7156

 〜中村青年の家 大城純男さんからの情報です〜 

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○ 新出来西公園(愛称:せせらぎ公園)完成 ○

 スペーシアが計画づくりワークショップのお手伝いをし、実施設計も担当した新出来西
公園が4月10日完成しました。
 東区の新出来土地区画整理事業の最後の仕上げとして地区内に整備される街区公園(面
積1,500u)を住民の要望を取り入れたワークショップ方式で計画をとりまとめたもので
す。要望の高かった「せせらぎ」を設け、愛称も「せせらぎ公園」と名付けました。
 計画づくりの経緯については
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/sindeki.htm
 で紹介しています。

 計画づくりの段階では、かならずしも参加者が積極的に参加したという感じではありま
せんでしたが、公園の工事の最終として行った「絵タイルづくり」ではモザイクタイルを
みんなで園名板のまわりに貼ったり、グループで1つの作品をつくったりしたのですが、
みんなが楽しく参加できたようです。タイルづくりに参加した人が、たまたまそこを通り
かかった近所の人に「何故、こなかったの。楽しかったのに。回覧を見なかったの。」と
話していたのが印象的でした。
 
 残念ながら、オープンニングのイベントなどは行われませんでしたが、地域の人に愛着
を持って利用される公園になることを願っています。

〜スペーシア・石田〜

 →ホームページに写真を掲載しています 
  http://www.spacia.co.jp/Topic/topic/seseragi.htm

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 ◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○ 新・中村長屋暮らし
        ―向こう三軒両隣・一緒に住まうまちづくりワークショップ― ○

 今回初めて知ったことであるが、名古屋駅界隈には意外とたくさんの長屋が残ってい
る。戦争で空襲を受けたところは(当然のことながら)新しい建物に建て変わっている
が、焼け残ったところには戦前の住まいである長屋が当時からの住人と一緒に歴史を刻み
続けているのである。今回名古屋大学小松尚研究室と子ども建築研究会ではこの長屋にス
ポットを当て、高校生・大学生に呼びかけを行って長屋の現代的な使い方を考えるワーク
ショップを開催した。ワークショップは3月21日から23日の3日間開催され、4日目にそ
の成果として制作された模型の展覧会が近くのギャラリーで行われた。

 ワークショップは名古屋駅にほど近い予備校の教室を会場に行われ、高校生21名、大学
生25名、建築家、大学の先生などの社会人約10名の総勢50名以上が参加し、高校生と大学
生・社会人がペアになって長屋再生計画の模型を制作した。1日目には建築や長屋に関す
るレクチャーと現地見学およびグループでの計画案を検討し、2・3日目には模型の制作
を行い、結果、19の模型が完成した。

 再生計画の対象となったのは、名古屋駅から鉄道の線路より東側にあたるところに建つ
築80年以上の3軒長屋で、駅から徒歩約7分の位置にある。3軒のうち2軒は住み手がお
り、1軒は空き家である。再生計画はこの3軒全体を対象とし、計画条件として、「長屋
の建物外形や構造を尊重しつつも少々の改変はOK」、「3軒の中に制作者(およびその
家族)が住む住居機能および商業機能や公的サービスなどの非住居機能を入れる」という
ことが提示された。模型は30分の1のサイズで段ボールを中心とした素材を用いてつくら
れた。完成模型をみると、「非住居機能」の用途としては、診療所やミニシアター、屋内
に樹木を植えて公園(!)にするなどといった提案がされており、また、戦前の郷愁漂う
長屋と現代的なピカピカ(?)の素材を組み合わせるといった若々しい試みもあり、見て
いて楽しい作品ができあがった。

 また、ワークショップの期間中や展覧会の日に、近所で実際に現代的な賃貸住宅として
再生された長屋(向井一規氏設計)を見学するという企画もあり、そちらも非常に見応え
のあるものであった。

 小松研究室では、今回の取り組みをきっかけとして、建築を使い続け、まちに住み続け
るという観点から名駅付近の長屋に光を当てる取り組みを今後も行っていきたいというこ
とである。経済成長がゆるやかになり、不動産も投資の対象から利用価値を考える時代と
なってきた現在、戦争、そしてバブルの時代にも負けずに生き抜いてきた長屋にもやっと
日のあたる時が来たということだろうか。立地条件がよいとどうしても「高度利用」のプ
レッシャーと戦わなければいけなくなるが、せっかく今日まで残ってきた名駅の資産が活
かされるといいと思う。   (伊藤彩子)

 →ホームページに写真を掲載しています
   http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/nagaya.htm

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 ◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−  
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○ 豊田喜一郎伝 ○
      和田一夫・由井常彦著 名古屋大学出版会 2002.3 ¥2,940.−

 東海地域は「ものづくり」の地域と言われる。そう評価されるようになったのは何故な
のかを知ることは、当地でまちづくりや地域開発等に係わるものにとって基礎情報の一つ
であろう。
 江戸末期から昭和初期にかけての当地域の経済史は「『創意に生きる−中京財界史』城
山三郎 文春文庫 1994.7 ¥500」が必読の書というべきものである。もともとこの書籍
は1955年から半年にわたり、杉浦英一の名で中部経済新聞に掲載されたものである。この
テーマで、この書籍を超えるものは未だ出ていない(と思う)。
 さて、本題。今日の日本経済を牽引する産業の一つに自動車産業がある。そしてその筆
頭がトヨタ自動車である。トヨタは繊維産業から自動車産業へ日本の産業構造転換を一つ
の企業として体現しているという見方もできる。その中心人物が豊田喜一郎であり、その
伝記が本書である。
 この書籍はもともとトヨタ社内向けに書かれたものを普及書として読みやすく改訂した
ものである。社内版の伝記というと得てしてヨイショ記事や英雄伝になり勝ちであるが、
この書籍はできる限り調査をし、根拠となる文献にあたりながら記述しているので(よっ
て注釈が多い)、そのようになっていない。
 その一つの例。豊田G型自動織機の特許権を英国の「プラット社」に10万ポンドで譲渡
した件はよく見聞する事実である。世界の繊維産業の本場であるランカシャ(英国)に日
本の自動織機が進出したと。しかしその後のことは一般的に寡聞である。結果は評価され
ず売れなかった。すなわち、ランカシャの紡績会社が自動織機を購入するにあたり、他社
との比較試験を行ったが、結果は惨憺たるものであった。そして、その結果は英国の業界
誌にも掲載されたのである。その原因も本書で可能な限り追求され、特許の「買い潰し」
よりも、特許を得たプラット社の自動織機組立技術の低下および豊田自動織機製作所の設
計図の体系的管理体制の不備(供与図面に百ヶ所以上の間違い)に求めている。
 さて、豊田喜一郎が自動織機製作から自動車製造へ軸足を転換したのは何故か。これも
本書では喜一郎の足取りを細かく追っている。第一に先人である英国の繊維産業の盛衰を
目の当たりにし、新しい分野に進出する必要があったこと、第二に競争相手の織機メー
カーが自動車製造に取り組んでいったこと、第三に自動車需要の拡大と政府の国産自動車
振興策や地域の中京デトロイト構想を打ち出したことなどがその理由であろう。もちろん
自動織機の製造で培った、自動車を作る製造技術と研究開発するパワーがあったことはい
うまでもない。
 このような経験と蓄積、そして他社との競争が「ものづくり」の裾野を広げ、技術力を
高めていったのであろう。一人の人物の伝記でありながら、自動織機や自動車の製造に携
わった人々の歴史でもある。是非一読を。そしてトヨタ産業技術記念館に行けば、より理
解が深まる。
 因みに私が乗っている自動車はホンダである。       (井沢 知旦)
 
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 ◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− mm@spacia.co.jp へ
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 (みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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 ◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・4月の移動でアドレス不明のため、戻ってくるメールが増えています。新しいアドレス
 がわかると送信できるのですが、なかなか、そこまで手がまわりません。アドレス
 変更は事前に伝えていただえるとありがたいです。

・名古屋市でネット・モニターを募集しているというので応募してみました。
 http://www.city.nagoya.jp/05simin/koucho/net_monitor/net_monitor.htm
 ITがうまく活用されることを期待したいと思います。

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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
 できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
 ジンに掲載させていただきます。
   メールマガジン投稿用アドレス mm@spacia.co.jp
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
   http://www.spacia.co.jp/mm/index.htm
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア  編集:石田
 〒460-0034 名古屋市中区栄5-16-14 新東陽ビル5F
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