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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)   □[第466号]2018/6/6□  □配信数 732□


スペーシア・メールマガジンの第466号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆名古屋まちづくり情報◆
 ・高島屋南市街地再開発事業 移転時期の変更
 ◆視察レポート◆
 ・「太陽の塔」内部見学レポート
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○高島屋南市街地再開発事業 移転時期の変更○

 メールマガジン第438(2017/5/10)号において、高島屋南市街地再開発組合が今年8月
をもって移転を完了させ、10月から現存する建物の取り壊しに着手することを目標とする
事業予定案を定めたことを報告した。
 その後、200人弱の権利者との調整が精力的に行われ、大多数の権利者とは権利変換
計画に対する合意が得られる状況に至っている。
 また、組合設立時及び施行区域拡大のための事業計画変更認可申請時より、再開発
ビルの床取得を希望せず、地区外での代替え地確保を希望した権利者に対しては、
特定業務代行者の協力を得て、代替え地の斡旋を行い、建物の取り壊し前に移転が可能と
なるように、移転先を確保してきた。しかし、一部の権利者については、権利者の希望する
条件と組合の斡旋物件とに乖離があり、今後、短時間に当該権利者の合意を得ることが
困難な状況に至った。
 このため、組合は、権利変換計画の認可手続期間を踏まえると、8月移転完了、10月
取り壊しという大きな目標の実現が困難と判断し、移転時期を12月に変更し、年度内での
建物取り壊し・工事着手を目標に代替え地確保・調整にさらに時間をかけることを決定した。
 ただし、時間をかけるといっても、来年10月に消費税が10%に引き上げられれば、8%を
前提とした事業計画に大きな狂いが生じ、事業の成否にかかわる事態ともなりかねない。
このため、5月16日に開催された権利者懇談会では、年度内での工事着手が事業計画上、
必須条件であり、皆が一丸となってその条件を達成すべく行動することを確認・宣言した。
 現在、組合役員及び一刻も早い事業着手を望む権利者は、これまで以上の危機感を
もって、最終的な合意形成にむけた努力を積み重ねている。
(浅野泰樹)

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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○「太陽の塔」内部見学レポート○

 2018年3月19日より「太陽の塔」の内部公開が始まった。太陽の塔とは、大阪府吹田市
万博記念公園に建つ建造物で、1970年の大阪万博のテーマ館の一部として制作された、
芸術家岡本太郎の作品である。公開に向けて大阪府は「太陽の塔内部再生事業」を実施し、
耐震改修工事と内部展示物の復元を行うとともに寄附金を募った。復元にあっては、岡本
太郎のパートナー岡本敏子の甥であり、岡本太郎記念館館長の平野暁臣氏をプロデューサーに
置いた。内部が常時公開されるのは48年ぶりであり、入館人数が限られることから現在は
予約制となっている。
 私も一般受付が開始されたころに予約をし、5月26日に見学をしてきた。予約時間は
30分毎、15人前後のグループで館内を巡る。ポイントごとに立つスタッフにより鑑賞時間が
管理され、人が滞留しない仕組みになっていた。「地底の太陽ゾーン」のプロジェクション
マッピングや、「生命の樹ゾーン」の生物オブジェ一つ一つの動き出しそうな質感や、閉鎖
期間の長さを象徴するオリジナルのままの風化したオブジェの演出など、衝撃を受けた
展示はたくさんあったが、その中で特に印象に残ったのは太陽の塔の「腕」である。
 胴体中央辺りから生える円錐状の巨大な腕は、片側だけで約25mの長さがある。万博
開催当時、左腕(向かって右の腕)には避難階段が、右腕(向かって左の腕)にはエスカレータが
設置され、当時太陽の塔を囲むように存在した「大屋根」(丹下健三設計)に出られるように
なっていた。現在は出入り口はふさがれ、通行もできないが、その内部構造が見学できる。
腕の根本から先端まで伸びるように16本の鋼管が並び、それを鋼材が円状につなぐ。
変形しないよう筋交いが走る。その光景は近未来のように空想的であり、同時に土木
構造物のような確実性を感じた。根本内部から細くなる先端を見上げると、果てなく続く
トンネルのように見えるのである。生命の樹とは対称的にあまりに無機質で技術力を呈した
この腕は、当時、ますます進歩する技術と、人類の生物としての根源の不変さを強調しながら、
人々を大屋根の空中展示「未来:進歩の世界」へと送ったのだろう。当時は、地下展示、
生命の樹、空中展示、地上展示が一連の見学ルートとなるように設計されていたようである。
当時全てを体感できた見学者をうらやましく思う。
 愛知県犬山市には「若い太陽の塔」がある。岡本太郎設計により、太陽の塔建設の
1年前1969年に日本モンキーパーク内の丘の頂上に建てられた。生命力を象徴する
鮮やかなカラーリングは生命の樹と似ているが、太陽の塔と比べ軽やかな外観で、
カーブする三本足は今にも動き出しそうである。
 岡本太郎はこうした立体作品を多く残しており、パブリックアートとして公開されている
ものもある。まちなかに浮かぶ独特な顔の違和感と、何かわからずとも感じる強烈な
メッセージ性を体感してみてほしい。
(日高史帆)

「太陽の塔」公式サイト(見学予約はこちら)
http://taiyounotou-expo70.jp/

→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2018/taiyonotou/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・本メルマガで情報発信している内容としては大きく2つあります。
 1つはイベント告知など集客をねらいとした情報、もう1つは我々が知ってほしいと思って
 いるまちづくり関連の情報。今までは、2つの情報を発信する手段として隔週発行の
 メルマガを使ってきましたが、後者に関してはSNSで発信し、HPにその情報をストック
 しておく方が望ましいのではと感じています。メルマガ、SNS、HPをうまく連携させながら、
 情報発信していきたいと考えています。

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