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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第438号]2017/5/10□    □配信数 733□


スペーシア・メールマガジンの第438号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆名古屋まちづくり情報◆
 ・高島屋南市街地再開発事業 移転目標時期の決定
 ◆図書紹介◆
 ・決定版!グリーンインフラ
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○高島屋南市街地再開発事業 移転目標時期の決定○

 メールマガジン第419(2016/8/1)号において、「高島屋南地区第一種市街地再開発
事業は、平成28年7月26日付で事業計画の変更認可を得て、拡大した事業区域での
新たな事業計画がスタートした」ことを報告した。
 その後、高島屋南市街地再開発組合では、実施設計や権利変換計画作成業務を
発注し、借家人も加わった計画建設部会や権利変換部会での検討を通じて、各種調整
課題への対応を積み重ねてきた。
 平成29年3月30日に開催された臨時総会(通称:予算総会)において、平成30年8月を
もって移転を完了させ、同年10月から現存する建物の取り壊しに着手することを目標
とする事業予定案を議決し、平成29年度の組合の活動計画(事業計画)と収支予算を
決定した。
 これに基づき、今年度内での権利変換計画に関する権利者の合意形成を図るべく、
精力的な活動が続けられている。円滑な移転が可能となるように、特定業務代行者の
戸田建設鰍フ支援・協力を得て、地区外移転を希望する権利者に対する物件紹介を
開始している。また、権利者の最終的な評価額を確定させるために、準備組合段階に
建物の立入調査ができなかった権利 者の建物調査を順次進めるとともに、過去の
建物調査結果の見直しも行うこととしている。事業の進展に伴い、権利者の問い合わせや
組合事務所への来訪も増えてきている。
 これらの活動が実を結び、関係権利者200人弱(現時点)の合意が一刻も早く整うことが
期待されている。
(浅野泰樹)

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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○決定版!グリーンインフラ/
 グリーンインフラ研究会、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、日経コンストラクション編○
 日経BP社/2017年1月24日発行  

 グリーンインフラは近年、自然災害リスクの増大や深刻化する地球環境問題、人口
減少などの社会課題を解決する方法として注目されている欧米発の社会資本整備手法
である。本書によると「自然が持つ多様な機能を賢く利用することで、持続可能な社会と
経済の発展に寄与するインフラや土地利用計画」と定義されている。自然の力を活かして、
環境保全や生態系保全だけでなく経済振興や防災・減災を両立させ得る手法といえる。
国内でも2015年の国土形成計画ではじめてこの言葉が登場している。
 本書ではこのグリーンインフラに関わる世界の動向から、国内外の先進整備事例を
多数紹介している。敷地や街区単位のものから流域単位のものまで大小さまざまな
スケールのグリーンインフラについて具体的な解説がなされている。
 先進都市ポートランドでは、雨水を地中浸透させるために雨庭や緑溝、グリーン
ストリートを敷地や街区で計画的に整備し、自然を活かして雨水流出を抑制すると同時に
緑ある都市空間として価値を向上させている。シンガポールのビシャン・パークでは排水に
特化した直線的な都市河川を、川幅を拡大させ氾濫原を内包する広大な都市公園に
造り変えることで、治水と同時にコミュニティやレクリエーションの場にもなっている。
国内からは、首都高大橋ジャンクション屋上に整備された水田や庭園、荒川流域に
整備された調整池やビオトープ、佐賀県松浦川流域で整備された遊水池であるアザメの
瀬、佐渡島両津福浦の津波避難道整備などが紹介されている。いずれも自然を活かし
ながら、防災や景観、コミュニティ、学習、自然体験、地域活性化などの多面的な機能を
有している点に特徴があり、そこが従来の人工構造物である「グレーインフラ」との大きな
違いとなっている。
 ただし、自然の機能を効果的に発揮させるためには、放置していては機能が損なわれる
ため、細かい維持管理が必要になる。また機能が多分野に渡るため、縦割りではなく横断的に
ガバナンスできる体制も必要になる。そこで成功の鍵になるのが身近にいる「多様な主体の
参加」や「合意形成」、「協働」だという。そのため、グリーンインフラを構築することで、地域
とともに持続可能な社会を形成することにもつながっていく。
 国内ではグリーンインフラの実績はまだまた少ない。今後のまちづくりへの実装に向けて
参考になる一冊である。
(櫻井高志)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・ゴールデンウィーク中に東北を訪れました。新幹線が北海道まで開通してから初めて
 東北・北海道新幹線、秋田新幹線の両方に乗車しました。朝7時台の新幹線でも青森より
 まだ先に向かう乗客が多くいました。
 (T.A)

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