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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第434号]2017/3/22□    □配信数 733□


スペーシア・メールマガジンの第434号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆名古屋まちづくり情報◆
 ・ミズベリングNAGOYA
 ◆図書紹介◆
 ・老いる家 崩れる街−住宅過剰社会の末路
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○ミズベリングNAGOYA○

 3月19日に、ささしまライブ24地区にある中京テレビホールにて「ミズベリングNAGOYA」
(主催:一般社団法人中川運河キャナルアート)が開催された。昨年は渋谷ヒカリエで
全国の集まりがあって、私はそれに参加したが、今回は名古屋初ということで迷わず参加。
全国的には58会場目のミズベリングで名古屋は少し後発?。しかし、会場には200名
程度の人たちが集まった。「つなぐ・ひろがる・水辺未来」をテーマに、中川運河や堀川
などの水辺でまちづくりやアート活動を行っている団体や市内の水辺企業の取組など、
水辺を盛り上げようという思いを持った人たちがステージで熱いプレゼンを披露した。
 ナゴヤの水辺といえば堀川だが、堀川ではプロムナード整備をきっかけにオープンカフェや
イベントが日常的になり、川に顔を向け変えるビルが増えるなど、川が表になりつつある。
中川運河ではアートの力で眠っている魅力を掘り起こし、人を惹きつける活動から徐々に
まちづくりに広がりつつある。ガーデンふ頭や金城ふ頭も話題のレゴランド開業で舟運が
動き出しつつある。松重閘門も近い将来復活する?!。徐々にではあるが、確実に水辺が
街の裏から表に変わり、そして街をつなぐ新たな動脈となっていく期待感を大いに得られた。
まさにテーマ通りに明るい水辺の未来が近づきつつあるのが見えたミズベリングだった。
昨年の渋谷も面白かったが、それに負けない勢いが名古屋にもある。今後の動きにも
是非注目していきたい。そして、できれば何かに関わっていきたいと思った。個人的には
立ち上がったばかりのナゴヤSUP推進協議会に大いに興味あり、機会があれば参加
したいので、この場を借りて、よろしくお願いします。
(櫻井高志)

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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○老いる家 崩れる街−住宅過剰社会の末路/野沢千絵○
 講談社現代新書/2016年11月15日発行

 「負動産」。最近手にした住宅、空き家問題の書籍で度々目にしてきた。負動産は、
相続、世帯分離を経て迎える住宅の終焉時に、住めない、貸せない、売れない、壊せない、
その結果放置される不動産として紹介されている。空き家問題は、この負動産も関係し、
家屋倒壊や災害時の被害拡大、地域環境悪化、共同住宅では十分な維持管理ができない、
スラム化など、建物単体の問題にはとどまらず社会問題化している。
 国内が人口減少、少子高齢社会へ移行する中でも首都圏を中心に超高層マンションは
次々と建設され、一方で空き家は増加し、住宅を取り巻く環境は悪循環に陥りつつある。
本書では、そうした住宅過剰社会において様々な住宅地で起きている問題に目を向け、
その脱却方策を検証している。
 住宅地は、その位置、環境で様々あり、それぞれに異なる問題を抱えている。都市部
では、鉄道駅周辺で通勤利便性を売りにした大規模マンションが林立し、一部の学区
では若者世帯の急増により育児・教育環境が悪化、湾岸エリアでは高層マンションからの
良好な眺望の陣取り合戦の果てに資産価値が低下。一方郊外では、自治体が人口増加を
目論み無計画に規制緩和した結果、市街化区域内農地で相続税対策アパートが乱立。
ニュータウンでは子供の独立、世帯分離後の回帰がなく、残された高齢者で採算が
合わなくなった店舗が撤退。こうした住宅、居住環境の問題は、既に空き家問題と重なり、
将来的には負動産化へとつながると懸念されている。
 住宅は、動産のように古くなり容易に処分、買替ができない不動産であり、その維持管理
コストは意識するがその終焉コストが話題になることはあまりない中で今日に至る。著者が
考える住宅過剰社会からの脱却方策は、住宅が負動産化しないための対策として
示されているが、こうした状況に至るまで住宅を供給し、これからも供給し続けることになる
社会へ警鐘をならしているとも読める。
 空き家問題のつけは、次世代、次々世代へ、または社会が負担せざるを得ないことも
想定されるが、行政、住民、事業者がそれぞれの立場で負動産化しないよう取組むことが
求められている。
 今の経済、建設業界は、前回の東京五輪前がそうであったように、景気拡大の契機、
節目ともなる2020年の東京五輪に向けて沸いている。最近の空き家問題対象は、全て
ではないが前回五輪当時建築(築後約50年)の建物も一部対象ともいえる。今回の五輪は、
民泊活用など一部で空き家問題対策にもつながっているが、社会経済、建設業界で
重要なテーマとして捉え、より具体的な取組のきっかけになることに期待したい。
(村井亮治)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・先月、東京出張で用事を済ませた後、せっかくなので何か所か視察をしていたところ、
 千代田区役所発でコミュニティバスが走っていることを知り、使ってみました。いろんな
 自治体でよく見かける100円バスで千代田区役所から秋葉原駅周辺へ。鉄道が充実
 している東京都区部でもコミバスが走っていることに驚きつつも、高齢の方、小さな
 お子さん連れの方、ビジネスマンも利用しており、その運行に納得して乗っていました。
 (T.A)

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