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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第423号]2016/10/12□    □配信数 733□


スペーシア・メールマガジンの第423号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆名古屋まちづくり情報◆
 ・公共施設の運営に市民が参画−メディコスクラブ始動−
 ◆住まい・まちづくりコラム◆
 ・和風建築と現代芸術 −あいちトリエンナーレほか−
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○公共施設の運営に市民が参画−メディコスクラブ始動−○

 先日、9/22の祝日に岐阜市中心部の拠点施設ぎふメディアコスモスで「秋のメディコス
まつり『フムドキワイワイ』」が開催された。ぎふメディアコスモスの建物と広場のスペースを
使って様々なプログラムが開催された。そのプログラムの一つとして、市民有志の手で
メディアコスモスを盛り上げていくサポータークラブ「メディコスクラブ」の設立総会が行われた。
 メディコスクラブの設立に関わった市民メンバーは、昨年7月の開館よりもっと前から、
ワークショップに参加して議論を重ねてきた。このワークショップでは、愛知県岡崎市の
図書館交流プラザの運営に関わってきた三矢勝司氏(NPO法人岡崎まち育てセンター・りた
事務局次長)がコーディネーターとして関わり、岡崎での経験が生かされてきた。
 ワークショップでの検討とともに、具体的な活動として市民ラジオ「てにておラジオ」、
館内ツアー「メディコスアドベンチャー」、メディアコスモス周辺のまちなかを自転車で巡る
「メディコス発けったリングツアー」、facebookを使って情報発信する「メディコス編集部」、
誰もが気軽に参加できる「情報交換会」などが既に行われている。 公共施設の運営に
市民が関わることで、施設に対する愛着をもち、様々なアイデアで市民同士の交流が
生まれている。
 公共施設の運営の新たな形として、メディコスクラブの動向に要注目だ。
(浅野健)

メディコス編集部facebookページ 
https://www.facebook.com/medhikosu.hensyubu/

ぎふメディアコスモスのHP
http://g-mediacosmos.jp/

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◆住まい・まちづくりコラム◆
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〇和風建築と現代芸術 −あいちトリエンナーレほか−〇
 8/11(木)より、あいちトリエンナーレが名古屋・豊橋・岡崎の3会場で開催されている。
今回で3回目ということもありご存知の方も多いと思うが、あいちトリエンナーレにおいて、
現代美術を展示する専用美術館があるわけではない。現代美術の手法の一つとして
空間演出や環境芸術があるが、あいちトリエンナーレでも、長者町繊維街や岡崎会場の
シビコなど、本来展示施設ではない空間に作品を飾ったり、空間そのものを作品の一部
として見立てたりしているものがある。こうした和風建築を活かした現代芸術の中から、
最近私が経験して、素人ながら面白いと思ったものをいくつか紹介したいと思う。

◆旧石原家住宅/あいちトリエンナーレ
古民家を展示施設とした例。建物は国登録文化財である。土間と和室3室で構成された
主屋には、香辛料を魅力的にディスプレイした棚や、屋内外の明暗差を利用したインスタレーション
作品などが展示されている。当建築は常時開館ではないものの、所有者により音楽会が
開催されるなど積極的な利用がされており、訪れるたびに違う雰囲気を味わうことができる。

◆堀田家住宅/つしまアートスケープ
古民家を展示施設とした例。建物は国重要文化財である。桁行7間半、梁間7間の広い
空間に8名の作家が作品を展示した。手入れされた坪庭や解放された茶室があり、それだけで
十分見ごたえのある建築であったが、土間の高い天井高を活かした「境界を越える」や、
不思議な和音を奏でる「ひかりレコード」など、既存空間を侵害しないながらも異世界へ
引き込む作品が印象的であった。

◆明治座/明治座トリエンナーレ
芝居小屋を展示施設とした例。5/1〜6/5に岐阜県中津川市加子母で開催された芸術祭では、
芝居小屋「明治座」が展示会場となった。舞台構造を活かしたパフォーマンスや、地元の
木材を使用したワークショップなどが行われた。特に印象的だったのは、景山健氏の
「ここにおいて」である。板材を床から天井まで複雑に組み上げた作品であるが、この板材は
昨年(平成27年)屋根を瓦葺きから板葺きへと復原した際に出た廃材である。明治座という
空間“を”表現したという点でとても魅力的であった。

◆ストーム・ハウス/瀬戸内トリエンナーレ
古民家を作品とした例。畳にあがると光や音の演出により、嵐の夜が再現されるインスタレーション
作品である。窓ガラスの振動や水のたまったバケツなどから、不安感を感じるが、作品から
出たときの穏やかな気候に建物内外のギャップを感じられ、おもしろい。

◆家の記憶/越後妻有 大地の芸術祭
古民家を作品とした例。室内全体に黒い糸が張り巡らされている。2階の床は剥がされ、
生活用品もほとんどないが、一部衣類や本が残され糸により固定されている。生活の中で
建物に染み付いた記憶や、小物に対する愛着を黒い糸で表現しているようである。
和風建築に限らず建築は、作家にとって表現の場であり、創作のきっかけともなるようである。
各地で空家が問題となっているが、「芸術」という活用は、建築物にとっても、作家にとっても、
一般市民にとっても、新しい価値を生むチャンスである。3年に1度と言わず、積極的に
活用をしていきたいところだ。

今回取り上げた芸術祭のうち、以下のものが現在開催中である。興味のある方でまだ
参加されてない方は、ぜひ参加し体感されてはいかがだろう。
・旧石原家住宅/あいちトリエンナーレ 岡崎会場:10/23(日)まで
・ストーム・ハウス/瀬戸内トリエンナーレ 豊島会場:11/6(日)まで
(日高史帆)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・10月に入って暑さも和らぎ、秋らしくなってきた感があります。
 弊社が関わる催しも既に幾つか行われており、雨が心配されたものの何とか天気は
 持ちこたえて開催してきています。来月まで様々な催しに関わっていきます。

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