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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)   □[第403号]2015/12/24□  □配信数 733□
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スペーシア・メールマガジンの第403号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
 ・名古屋城天守閣の整備 タウンミーティング開催中
 ◆視察レポート◆
 ・行政に頼らない町屋の再生/新潟県村上市
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○名古屋城天守閣の整備 タウンミーティング開催中○

 今、名古屋市でホットな話題となっている名古屋城天守閣の木造復元について、河村
市長が出席し、名古屋市内16区で説明をする「タウンミーティング」が開催されています。
2015年内に10区で行われました。2016年にも6区で行われます。名古屋のシンボルである
天守閣について考えるいい機会だと思います。開催日程をお知らせします。

1月10日(日)午後2時〜3時30分??? 瑞穂区役所講堂
1月12日(火)午後6時30分〜8時??? 南区役所講堂
1月13日(水)午後6時30分〜8時??? 中川区役所講堂
1月14日(木)午後6時30分〜8時??? 緑区役所講堂
1月16日(土)午前10時〜11時30分??? 守山区役所講堂
1月17日(日)午後2時〜3時30分??? 天白区役所講堂

→名古屋市のホームページ
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html

〜スペーシア・浅野健〜

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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○行政に頼らない町屋の再生/新潟県村上市○

 新潟県村上市は酒と鮭のまちとして知られ、新潟県の最北端にあり山形県に接する。
東海地方からは中部国際空港または県営名古屋空港から新潟空港まで1時間、空港
からは車を利用してさらに1時間でアクセスできる。山城の村上城跡(国指定史跡)の麓に
城下町が広がり、山車”おしゃぎり”が練り歩く夏の村上まつりが有名である。少し前の
話だが、秋の「町屋の屏風まつり」にあわせて村上市を訪れたので、その結果を報告する。
 村上市の中心部は、近代化の波を受けて外観がアーケード、サッシ、トタンなどで
覆われた建物が立地する“普通の町”となった。しかし、村上市は戦災にあっていない
ため木造の建物が結構多く残り、一歩家の奥に入ると昔ながらの空間が残されている
店が少なくない。この日はあいにく雨が降ったりやんだりしていて、雨宿りをした時に
一見、外観だけを整備したお茶屋さんと思って入った家屋が、一歩中に入ると木造の
立派な内部空間が広がっていた。お店の人に聞いたところ江戸時代からの建物だという。
それ以外にも年季の入った建物がそこかしこでみられた。
 まちを一通り見学した後、村上における「行政に頼らないまちづくり」の中心人物である
吉川真嗣氏にお時間をいただき、まちづくりの経緯について説明をお聞きすることが
できたので紹介する。
 吉川氏は元々は村上のまちが好きではなかったそうで、高校を卒業すると一旦は
よそに出て大学に進学、就職をした。その後、家業である伝承の鮭料理の製造・加工
販売業の店に勤めるべく村上に帰ってきた。その頃、本店前の県道が道路拡幅計画に
引っかかっていることを知り「道路拡幅による城下町の破壊から、町屋を守れ!」を
合言葉にまちづくり活動を始めた。主な取り組みは以下のとおり。
■町屋の内部を公開する取り組み
・マップ「城下町村上絵図」を1998年に作成。
・春の「町屋の人形さま巡り」を2000年から毎年実施。
・秋の「町屋の屏風まつり」を2001年から毎年実施。
■建造物等の再生
・「黒塀プロジェクト(黒塀1枚1,000円運動)」を2002年から開始。市民から寄付を募り、
 黒塀づくりも市民が手作りで行い、2008年までに340mの黒塀づくりを行った。
・「町家再生プロジェクト」を2004年から開始。近代化された外観やアーケードを取り外し、
 昔ながらの外観に再生する取り組みとしてスタート(外観再生への補助80万円)。
 補助金は全国の人々に呼びかけ会員を募り、会費によって賄われる。プロジェクトの
 趣旨に賛同して自主的に改修した“協力店”等も一部含んで2013年までに26軒を
 再生した。2014年からは空き家になった町屋の再生に補助する新制度をつくり
 (100万円)、4軒再生した。

 少しずつ地元の賛同者を増やしつつ、町並み保存に関わる全国各地の人々との
交流も図りながら、15年程の間に様々な活動に取り組んできた。こうした活動が
評価されて2008年国交省都市景観大賞「美しいまちなみ大賞」、2009年内閣総理
大臣賞「あしたのまち・くらしづくり活動省」を受賞した。東海地方からは遠いと思って
いたが、飛行機でいけば日帰りも可能である。歴史的な建物や町並みの保存に
関心がある方なら、一見の価値がある町だと思う。
(浅野 健)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2015/murakami/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・スペーシアの社外報「ラバダブ」の編集が終わりました。
 今回の特集テーマは「Road of SPACIA〜25年とこれから〜」。
 1990年7月の設立から四半世紀が経ち、これまでのスペーシアの取り組みとこれからに
 向けての考えを整理しました。

・久屋大通は今、夜のイルミネーションが華やかです。バナーも変えてみました。

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 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
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