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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)   □[第390号]2015/6/24□  □配信数 734□


スペーシア・メールマガジンの第390号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
 ・POTLUCK SCHOOL 港まちで、学ぶ、味わう、考える。
 ◆図書紹介◆
 ・「御嶽山 静かなる活火山」/木股文昭 著
  信濃毎日新聞社/2010年6月25日初版、2014年11月1日第2版
 ・Cities for People人間の街 公共空間のデザイン/ヤン・ゲール著/北原理雄訳
  鹿島出版会/平成26年3月15日
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○POTLUCK SCHOOL 港まちで、学ぶ、味わう、考える。○

「POTLUCK SCHOOL (ポットラック・スクール)」は、名古屋の港まちで、これ
からの「まち」についてみんなで考えるスクールです。

POTLUCKには、“料理を持ち寄る”という意味がありますが、このスクールでは、
アイデアや知恵、時にはそれぞれの地域の問題や宿題を持ち寄って、共有し、楽
しく学ぶことを目指しています。
これからの社会を考えるヒントに、アートやデザインの視点を取り入れ、現場の
実践者やそれに関わる各専門家と、名古屋の港まちのクリエイティブな未来につ
いて考え、ネットワークを繋ぎます。

◎開催日時
第1回 2015年6月26日(金) 19:00〜20:30【定員100名】
第2回 2015年7月10日(金) 19:00〜20:30【定員30名】
第3回 2015年8月8日(土) 10:30〜12:00【定員30名】

◎会場
第1回 名古屋都市センター 11F(名古屋市金山1-1-1 金山南ビル内)
 JR・名鉄・名古屋市営地下鉄名城線「金山」駅下車、南口より徒歩1分
第2、3回 Minatomachi POTLUCK BUILDING
(名古屋市港区名港1-19-23 港まちづくり協議会事務所)
 地下鉄名港線「築地口」駅下車、2番出口より徒歩1分

◎参加費
第1回 無料
第2、3回 500円(ワンドリンク・軽食付き)
スクール終了後、交流会を行います。(参加自由)

◎予約:不要

◎主催:港まちづくり協議会

→以下のページからチラシをダウンロードできます。
 http://www.minnatomachi.jp/event/109

〜港まちづくり協議会ホームページより〜

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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 「御嶽山 静かなる活火山」/木股文昭 著 ○
 信濃毎日新聞社/2010年6月25日初版、2014年11月1日第2版

 昨年2014年9月27日に御嶽山が噴火し、50名を超える登山者が亡くなった。また、
今年に入ってからも、口永良部島や箱根山、浅間山など、噴火や火山活動の活発化の
報道が続き、日本が火山国であることを改めて思い知らされる中、手に取ったのが本著
である。
 本著は、名古屋大学大学院環境学研究科附属地震火山・防災研究センターの元教授
であり、御嶽山を長年にわたり研究されている木股氏が、2010年に執筆したのが初版
となる。昨年9月の御嶽山噴火を受けて緊急増刷された際に、巻頭に著者の言葉や昨年の
噴火写真が追加されている。
 本著を読むと、御嶽山を中心としながら火山をとりまく研究や観測が進歩してきた経緯が
よくわかる。1979年に御嶽山が有史初の噴火をした際には気象庁や火山研究者の多くは
噴火自体を想定していなかったことや、火砕流や小規模な噴火の発生過程を説明できる
ようになったのは最近になってからであることなど、いくつも驚きがあった。
 2010年時点で既に観測体制について懸念されていたことには、特に驚かされた。御嶽山の
活動監視のために気象庁が設置した地震観測点は1点しかなく、地震の震源を求めるのに
最低限必要な3点の観測点を満たしていない。御嶽山に限ったことではなく、過去の活発な
噴火記録を持ち、最近も活発な火山に関しては気象庁の観測網は充実しているが、頻発
でない多くの火山は、最低限の観測体制になってしまっている。御嶽山では、県や大学
による観測網が補い、気象庁にリアルタイムにデータを届けているが、県や大学は予算が
絞られ、観測点の維持が厳しくなってきているそうだ。また、研究人材も育っておらず、
噴火警戒レベルをより確かなものにするためにも、ハード面の体制確立とともにソフト面、
人材面の充実も確実に重要である。
 梅雨明け後、捜索や調査が進められると思うが、噴火後に著者が追記した「次の事態に
備えるのが、今回の噴火で犠牲になられた方への、せめてもの鎮魂」、「今こそ、被災した
現地で生活する人々を考えた、現場に役立つ観測と防災体制が強く求められています」
という想いが今後の実践に繋がることを願いたい。
(山崎 崇)
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○Cities for People人間の街 公共空間のデザイン/ヤン・ゲール著/北原理雄訳○
 鹿島出版会/平成26年3月15日

 「住宅」は人が住む場所であるので、人間的スケールでつくられることに誰も疑問を
もたないし、多くの人が当然のことと認識している。一方で「公共空間」はどうだろうか。
人よりも車を優先した道路・歩行計画になっていたり、あまりにもスケール感が大きい
構造物が目立っていたり、ベンチがあっても周囲の環境が悪く居心地が悪かったり。
私はしばしそういった場面に遭遇し、そのたびにもっと人々に寄り添った公共空間に
ならないものかと思うし、どうしたら変わるのかとも考える。
 今回紹介する「Cities for People人間の街 公共空間のデザイン」は、人間のための
より良い街を実現するための基本的概念や手法が述べられている。都市空間の
アクティビティは私たちの空間知覚に大きな影響を与え、都市の魅力としてアクティビティの
重要性が謳われている。また、本書では人間のアクティビティを理解するために必要な
「人間の感覚(五感)」や「人間のスケール感」などを詳細に解説していたり、「歩くのに
適した街」や「時を過ごすのに適した街」を実際の街を例にとってわかりやすく示している。
あわせて、メルボルン中心部でのアクティビティ調査やニューヨークブロードウェイでの
歩道拡幅事例など世界各国での事例も紹介されており、公共空間のあり方を考える上で、
非常に参考になる1冊である。都市での人間の生き生きとした活動=アクティビティの
詳細な概念、考え方については、本書著者の別冊「建物のあいだのアクティビティ」を
お勧めしたい。
(喜田祥子)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・岐阜市中心部で来月オープンが予定されているぎふメディアコスモスで、ホール・
 ギャラリー・スタジオの貸し出しが始まりました。
 中央図書館、市民活動などて新たな文化発信の拠点となることが期待されます。
 http://www.city.gifu.lg.jp/23374.htm

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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
 ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
 載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
 〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル8階
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