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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第282号]2011/4/25□    □配信数 773□


スペーシア・メールマガジンの第282号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
  ◆まちのトピック◆
  ・5月5日(祝日)北勢線にあつまれ〜!!
  ◆住まい・まちづくりコラム◆
  ・アイドル5年、企業20年、まちづくり100年超
  ・阪神大震災をふりかえる
  ◆読者の声◆
  ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 5月5日(祝日)北勢線にあつまれ〜!! ○

1 こいのぼり電車
  ★電車内で 地元高校生のお兄さんお姉さん特製のこいのぼりの中をくぐって遊ぼう!!
  ★体験したお子様には先着でお菓子をプレゼント!!
  【運行時間】  西桑名駅発 11:20(阿下喜行)
           阿下喜駅発 12:54(西桑名行)など
2 こども鉄道教室
    北勢線運転士による鉄道教室
  【体験時間】  11:00 〜 15:00
  【体験場所】  東員駅待合室
  ★運転シュミレーターで教習を受講した方は先着で顔写真付き免許証型の認定書
   を交付!!
      〜 お友達に自慢しちゃおう 〜
3 駅スタンプラリー
  【時  間】  7:00 〜 15:00
  【台紙・スタンプ・設置駅】  西桑名駅・東員駅・阿下喜駅
  ★スタンプを集めて東員の会場にお持ちいただいた方(お父さんお母さんも
   OK!)には先着で北勢線グッズをプレゼント!!
       〜 北勢線グッズは何がもらえるかナー 〜

お問い合わせ先:三岐鉄道(株)運輸課 059-364-2143
                東員駅 0594-76-3690
主催:三岐鉄道(株)  
後援:北勢線対策推進協議会

〜名城大学・教授 松本幸正様から情報提供いただきました〜

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◆住まい・まちづくりコラム◆
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○ アイドル5年、企業20年、まちづくり100年超 ○

《女性アイドルグループの寿命》
  女性アイドルグループの一員だったキャンディーズのスーちゃんこと、田中好子さんが
亡くなった。新聞やテレビで訃報や葬儀のニュースが流れている。キャンディーズは
1973年9月に歌手デビューし、1978年4月に解散しているので4年7ヶ月の活動期間である。
私自身は大学生・大学院生の時期だったので、キャンディーズ世代と一致している。
デビューから4曲目まではスーちゃんがセンターを取り、5曲目の「年下の男の子」からは
ランちゃんがセンターになる。これはランちゃんの「お姉さん」的キャラを支持するファン層が
多く存在することを踏まえ、曲名もそれをイメージさせ、メインボーカルも入れ替えた。
マーケティングの結果である。解散も絶頂期なので印象深くなるのであろう。
  それから遅れること3年、今度はピンクレディが1976年8月に登場し、1981年3月に
解散したので、これも同じく4年7ヶ月の活動期間であった。絶頂期はすごく、オリコンで
連続9曲1位、10曲連続ミリオンセラー(出荷ベース)とキャンディーズを大きく引き離した。
しかし紅白歌合戦出場の辞退やアメリカ進出により国内での人気は潮が引いたように
衰えて行った。マーケティングの失敗であろう。
  ちなみに、おニャン子クラブは1985年4月から1987年9月の解散までは2年半である。
アイドル自身が成長し、ファンも成長し、そして新しいアイドルが登場する、こういった
循環の中でデビューと解散が繰り返される。基本的に短命である。これに対抗した
ビジネスモデルが「モーニング娘。」であろう。次から次へとメンバーを入れ替え、成長した
メンバーを新鮮なメンバーに入れ替えて、新しいアイドルグループへと脱皮させて、新しい
ファン層を獲得するものである。その結果、1997年9月のデビューから今日まで、13年7ヶ月
(9期で延29名。スタート5名→現在9名)と長い。私自身は4期目(2000年ごろ)までは
名前と顔が一致していたが、あとは訳がわからなくなり、無関心となってしまった。

《会社寿命30年説から20年説へ》
  さて企業はどうか。1983年に日経ビジネスが総資産額のランキング分析を基に「会社の
寿命30年」説を打ち出した。イキのいい10年、元気な成長の20年としたら、着実な成長と
自己変革の30年となるのであろうか。時代に合わせて、収益性の高い事業への選択と
集中やグローバル化への対応などが求められる。例えば1904年に設立された日本陶器
(現ノリタケカンパニーリミテド)は100年以上経過している。当初のメイン事業である食器
事業の売り上げシェアはわずか11%に過ぎない。研削棟の工業機材事業、や電子ペースト等の
セラミック・マテアリアル事業、乾燥・焼却炉といったエンジニアリング事業が大きなシェアを
占めている。日経ビジネスで「ノリタケはこんなものを作っているの?」と思わせる広告が
掲載されている。最近の説では、企業環境の変化の激しさ、求められる製品のサイクルの
短さから10年短くなり、「会社寿命20年説」が主流になっているようだ。

《まちづくりのスパン》
  そこでやっと本題。まちづくりはどうか?私は緑区に住んで16年になるが、今年の3月に
名古屋環状2号線(専用部名古屋南JCT〜高針JCTと国道302号)と地下鉄桜通線(野並〜
徳重)が開通した。前者は1957年の都市計画決定から54年(部分開通)、後者は1972年の
都市交通審議会答申から40年近くを完成までに要している。当然まちづくりにも流行は
つきもので、人口成長の時代は都心部の空洞化とスプロール、人口衰退の時代は中心
市街地活性化とコンパクトシティ等がある。しかし、都市空間(ハード)は一旦形成すると
なかなか再構築しづらい。よって相当時代の先を見据えて対応することが求められる。
今回の東日本大震災によって、まちづくりの基盤はしっかりと押さえるべきであると再確認
させられた。地震・津波・豪雨などの自然災害は100年、200年(あるいはそれ以上)のスパンで
対応すべきものとなった。まちづくりには「寿命」はなく、「受命」がある。生成・消滅ではなく、
生成・受継(うけつぐ)・蓄積していくものであろう。謙虚に歴史を学び、それを未来に活かして
いく能力が求められている。
(井澤知旦)
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○ 阪神大震災をふりかえる ○

 3月11日に東北地方及び北関東を襲った巨大地震から1ヶ月以上がたったが、未だ被害の
全容も明らかにできないほどの甚大な災害となった。私は阪神大震災当時、神戸市須磨区に
住んでおり、当時のことをいろいろ思い返しているが、あまりの状況の違いに驚いている。
今回の震災は阪神とは別物であるという認識が必要であるが、一つの目安にはなるだろうと
思い、当時の新聞、週刊誌、ネットの情報の他、自身の体験も含め1年間の復旧経過を
整理してみることにした。なお、数字は資料によりばらつきがあるため、参考として見て
いただきたい。

◆地震発生時
日時:平成7年(1995年)1月17日午前5時46分
震源:明石海峡、深さ16km
地震の規模:M7.3
最大震度:震度7の激震

◆1週間後
死者:5千人を超す。
避難者:30万人
倒壊家屋:7万件以上
電気:全域で応急復旧が終わる。
水道:63万世帯で断水。
ガス:86万世帯で供給停止。復旧が始まったところ。
電話:6万回線不通。各社被災地の加入者に基本料金を無料にするなどの措置。
    仮設の電話に長蛇の列。
交通:各所で不通だが、都心では代替えバスが運行を開始。ただし渋滞が激しい。
仮設住宅:受付が開始される。5万戸が必要との見方。
自衛隊派遣:1万9000人
物資:コンビニ、スーパーは2〜3日の間、商品がほとんど無くなったが1週間で一部の商品を
    除き回復。保存食、飲料水の他、バイク、自転車、カセットコンロ、ブルーシート(雨漏り対策)、
    ポリタンクなどが入手困難。
為替:1ドル99円台。円安が懸念されていたが大きな影響はなかった。(東北では円高が進んだ。)

◆2週間後
死者:5200人
避難者:25万人
水道:40万世帯で断水中。
ガス:被害世帯の約1割が回復。
電話:全域で応急復旧が終わる。
交通:倒壊した阪神高速神戸線の瓦礫の撤去が終わり、高架下の国道43号線の通行が
     可能となる。(早い。)
仮設住宅:第一号が淡路島に完成。その他の地区でも順次入居が開始。
まちづくり:復興特別立法が固まる。区画整理促進区域の制度を取り入れ、2ヶ月間の建築禁止
        などが盛り込まれる。2月中旬国会に提出。

◆約1ヶ月後
死者:5400人
避難者:21万人
倒壊家屋:8万7千件
水道:18万世帯で断水中。
ガス:56万世帯が供給停止中。
交通:市営地下鉄は一部の駅を除き全線再開。
まちづくり:建築制限がかけられていても自力でプレバブ小屋などを建設する人が現れる。
瓦礫:瓦礫の撤去が進んだのは、道路や都心部の倒壊の恐れのある建物、大規模な建物など。
    ほとんど手付かずの所が多い。

◆約3ヶ月後
水道:一部臨海部を除く全域で応急復旧を終える。
ガス:復旧を終える。
交通:JR線は新幹線を含め復旧。
瓦礫:焼け野原になった長田区の菅原通り商店街など、広域的な瓦礫の除去も終わりが見え
     始める。手付かずだった建物もこの時期には多くが解体に入っている。神戸市内の
     2ヶ所の処分場では間に合わず、急遽ポートアイランドの第2期造成地を仮置き場
     として利用した。
まちづくり:被災地の各所で自治会、行政、コンサルタント、マンション管理組合などによる
        会合が開催され、復興まちづくりが本格化する。
ボランティア:この頃から激減し、避難住民が自治会を組織し仕事が引き継がれる。

◆約6ヵ月後
下水道:復旧は一番遅く、5ヵ月を要する。
交通:8月下旬には私鉄もほぼ全面復旧。
まちづくり:6月神戸市復興計画策定、7月兵庫県復興計画策定。民間も含め総額17兆円規模。

◆約1年後
死者:6400人(80%以上が建物等の下敷きになる圧死、続いて火災による焼死)
避難者数:約10万人(仮設住居等入居者や公園のテント、公民館、親戚宅等で暮らす人)
倒壊家屋:10万7千件
瓦礫:ほとんど見られない。
仮設住宅建設数:4万8300戸
初年度復興予算(国):1兆223億円
(堀内研自)

→ホームページに写真を掲載しています。
http://spacia.co.jp/Topic/column/hanshindaishinsai/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・先日、スペーシアのホームページを見た方から、名駅近くで小説家夏目漱石にまつわる
  碑が今でもあるのかと問い合わせがありました。ホームページを調べて現地に向かったら、
  名駅南の笹島交差点近くで駐車場の一角にひっそりと「漱石の三四郎 ゆかりの宿」
  という碑がありました。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、新たな名古屋の
  歴史を発見できた一日でした。(T.A)

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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
  を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
  ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
  載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
  〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル8階
   TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
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