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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)    □[第212号]2008/8/19□    □配信数 706□


スペーシア・メールマガジンの第212号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
  ・“名古屋のまちづくりと組合区画整理”展
 ・「福沢桃介の歩み」展 ―生誕140年・没後70年記念― 
 ◆名古屋まちづくり情報◆
  ・パラサイトシネマat名古屋城
  ・老舗問屋街を先端文化の発信拠点に〜名古屋市中区錦二丁目における取り組み〜
  ◆読者の声◆  
  ◆スペーシアのこの頃◆

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  ◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ “名古屋のまちづくりと組合区画整理”展 ○

名古屋市内の土地区画整理組合の現状と区画整理事業の内容について、航空写真
や計画図などを使用したパネルで紹介します。

【開催期間】  8月27日(水)〜9月7日(日)  月曜日休館

【場所】(財)名古屋都市センター 11階 まちづくり広場

〈案内チラシ PDF〉
http://www.nagoya-tkr.jp/kukakuseiriten.pdf

〈主催〉:名古屋市土地区画整理連合会

〜名古屋都市センターの加藤貴英さんから情報提供いただきました〜

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○ 「福沢桃介の歩み」展 ―生誕140年・没後70年記念― ○

  日本の電力王・福沢桃介は、名古屋を拠点に、日本の近代産業の発展と共に現在の
中部圏の産業の一端を築き上げた実業家です。中部経済圏で活躍した福沢桃介の歩
みと功績を写真パネルで紹介します。
  また、「福沢桃介の生涯と業績」を語る講演会も開催いたします。

【開催期間】  9月9日(火)〜9月28日(日) 月曜日休館

【場所】(財)名古屋都市センター 11階 まちづくり広場

〈講演会〉
  9月20日(土)13:00〜16:30
  名古屋都市センター11階 大研修室
   福沢桃介の生涯 西尾典祐氏(作家・前文化のみち二葉館副館長)
   大同特殊鋼(株)の歩み 横井信司氏(大同特殊鋼株式会社 大同会理事長)
   木曽川水系の電源開発 蒲敦司氏(関西電力株式会社東海支社 総務広報グループ副長)
   福沢桃介と名古屋の近代化 浅野伸一氏(中部産業遺産研究会)
  先着順・入場無料

〈主催〉:中部産業遺産研究会

〈後援〉:愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会、(財)名古屋都市センター、
      中部電力株式会社、関西電力株式会社、(社)中部電気協会

〜名古屋都市センターの加藤貴英さんから情報提供いただきました〜

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○ パラサイトシネマat名古屋城 ○

1.パラサイトシネマとは
  街の中にある時間の隙間と空間の隙間(サイト=site)に,小さくても新しい
価値を付加する仕掛け、すなわちパラサイト(=parasite:本来は「寄生」という
意味)をすると、
     (SiteTime)×Parasite→∞
  時間的空間的に大きな価値を生む。その仕掛けを「シネマ」で展開したのが
パラサイトシネマである。例えば、地下街への出入口を時間的空間的な隙間
(午後10時以降シャッターが下りる通路)に、パソコン・プロジェクタ・スピーカー
の3点セットを配置して,シャッターやビルの壁面をスクリーンに見立てて、映像
を映すイメージである。このメディアの特色は、ポータビリティに優れ、いつでも
どこでも展開することができることである。国内はもとより海外での展開も可能
である。屋外なら夜間だが、屋内なら昼間でも対応可能である。
  「シネマ」というコンテンツを募集することで、クリエーターを結集し、コンテンツ
産業の育成につながる。

*パラサイトシネマのクレジットは北川啓介(名工大)+宇野享(シーラカンス)+
井澤知旦(スペーシア)+名古屋建築会議(略称:NAC)である。宇野氏が都市
のアーバンヴォイド(都市の空白)に着目し、そこに付加価値をつける「パラサイト
アーキてくちゃ」という概念を打ち出し、北川氏と名工大北川研究室の大学院生・
学部生がパラサイトをシネマで展開する発想とコンテンツづくりおよびその実施を
担い、井澤が実施に向けて空間の管理者と調整を、そしてNACが実施をバック
アップするという構成である。

2.これまでの経緯
  パラサイトシネマは2005年度から本格的に取り組んでいった。初年は上記の
仕掛けをオアシス21西側(久屋大通沿い)階段で行い、翌2006年度はオアシス
21だけでなく、名古屋大学のIB情報館脇の地下空間への出入口階段で行った。
2007年度は第1回リスボン建築トリエンナーレ(07.5.3107.7.31)で「パラサイト
アーキてくちゃ」を発表し、その中の一つに「パラサイトシネマ」を組み込むと
同時に、会場施設を使ってパラサイトシネマの上映を行い、大きな反響を呼び、
多くの入場者でにぎわった。同年11月22日〜27日には新宿で、12月10〜11日
には名古屋で「第1回リスボン建築トリ エンナーレ帰国展」を開催した。

3.パラサイトシネマat名古屋城
 2008年の夏、名古屋城宵まつり(8/88/17)にあわせて名古屋城本丸内の
4ケ所で8/9-108/16-172回の土・日曜日に実施した。その実施写真を下記
に示した。
 4ヶ所のうち一つは本丸へ入る門側でパラサイトシネマとは何かを解説する映像を、
二つ目は名古屋城(石垣)の観光PRの映像を、三つ目は小天守のしっくい壁面に
本丸御殿の障壁画を、四つ目に小天守と天守閣をつなぐ通路から見える小天守の
壁面にサカエシネウォーク(今年は久屋大通映像フェスティバル2008と名称変更)
SAKAE MOVIE AWARD入賞作品を上映した。
  とくに三つ目の小天守東壁面の本丸御殿障壁画の映像は、遠くからでも見える
ので、ライトアップされた天守閣と小天守を背景に記念撮影をする人々にとって、
意外性と感動を持って迎え入れられていた。小天守前にはベンチがあり、そこに
スピーカーを仕掛けていたが、普段の宵まつりでは小天守を背後にして座るので
あろうが、今回は映像があるため、そちらに向いて座る観客が多かった。このよう
に、名古屋城では名古屋城にちなんだコンテンツが違和感なく受け入れられる
ようだ。場所性にあったコンテンツが求められているのであろう。
  今後、もっと都心のあちこちでパラサイトシネマを展開していきたいと考えて
いる。そのためには映像装置の設置場所と映像投影場所の管理者(所有者
)の了解と協力を得ることが前提となる。名古屋発のメディアであるがゆえに、
皆で育てていきたいと考えている。

*パラサイトシネマat名古屋城では名古屋城管理事務所の方々、名古屋テレビ
塔の方々にご協力とご尽力をいただいた。ここに感謝申し上げます。
(井澤知旦)

  →ホームページに写真を掲載しています。
    http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2008/parasite/

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○ 老舗問屋街を先端文化の発信拠点に
    〜名古屋市中区錦二丁目における取り組み〜(名古屋市中区) ○

 名古屋市中区錦二丁目は、長者町繊維問屋街として戦後大変栄えた地域で
あるが、近年は廃業するところが多く、問屋街としての活気は失われていた。
しかし、2000年に入ってから、地元商業者を中心として、新しい街のカラーをつく
るための様々な取組みが行われてきており、次第に注目が高まっている。
  一連の取り組みのきっかけとなったのは、2000年の「長者町50年祭」であり、
この時にシャッターペイントやクリエイターによるフリーマーケットを実施したところ、
2日間で6万人もの来場者があり、これがその後の活動の原動力となった。 
2001年からは、地元企業やフリーマーケットが出店する「ゑびす祭」が秋の
恒例行事となる。そして、地元の有志が協同で出資した有限会社「長者町街
づくりカンパニー」が空きビルを借り上げてカフェやインテリアショップなどお洒落
なテナントを入居させた「エビスビルPart1」が2002年にオープン。2003年には
Part2」、2005年には「Part3」がオープンし、新しい人の流れをつくった。また、
2008年には長者町の店舗の商品を販売するインターネットサイト「ゑびすモール」
もオープンさせている。
  名古屋市も地元の精力的な取り組みに注目し、「伏見・長者町ベンチャー
タウン構想」を作成し、錦二丁目地区における空きビル活用の支援を始めた。
空きビルを、IT、デザイン分野など都市型産業のベンチャー企業などが入居
できる小規模オフィスに改修する場合のビルオーナーへの補助や、入居者へ
の家賃補助を行っている。これまでにこの補助を活用して3棟のビルが再生
されており、一連のビルは「Nagoya I.D. Lab」と呼ばれている。
  イベントや商売だけでなく、近年は錦二丁目全体のまちづくりを考える取り組
みも進んできている。2004年には「まちづくり連絡協議会」が発足し、住民や
働く人から募集した短歌による「まちづくり憲章」を作成。現在は発展して「まち
づくりのマスタープラン」に取り組んでいる。また、2008年にはまちづくりを専門
とする大学研究室の活動やまちづくりの会合の拠点となる「まちの会所」が
オープンし、若い力を得て、新しい街の姿を模索する取組みが進められている。
  これらの活動が継続して取り組まれているのは、問屋街が盛んだった頃から
のコミュニティが今もしっかりとしており、地区住民や商業者が街に強く愛着を
持っているということが根底にあるようだ。地区がまとまっているために、色々
なことを比較的スムーズにできる環境がある。錦二丁目は栄と名駅の中間と
いう好立地にあるため、特に何も計画しなくとも、マンションなどの立地は進ん
でいる。しかし、外部資本などによるバラバラな開発に任せるのではなく、
地元住民や商業者が将来のまちの姿を描きながらつくっていくということが
大切である。地域の人々による着実な取り組みは次第に大きな流れとなって
おり、「繊維問屋街」に変わる新しい街のカラーが少しずつつくられつつある。
(伊藤彩子)

長者町ゑびす祭ホームページ
http://www.yebisu-m.com/

エビスビルホームページ
http://www.matsuri.co.jp/

ゑびすモールホームページ
http://www.chojamachi.jp/default.php

NagoyaI.D.Labホームページ
http://www.viewron.jp/id-lab/

2丁目まちづくり連絡協議会ホームページ
http://www.kin2.bpl.jp/index.html

→ホームページに写真を掲載しています。
  http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2008/tyozyamati/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします) 

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・今年も2人の学生がインターンシップにくることになりました。
   8/18〜8/29 名古屋学院大学 経済学部経済学科 2年生
   9/1〜9/12 金城学院大学 現代文化学部 国際社会学科 3年生
  勉強のため、会議等にも参加させてもらうこともあります。よろしくお願いします。

・発行が1日遅れてしまいました。申し訳ありません。

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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
  を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
  できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
  ジンに掲載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
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   http://www.spacia.co.jp/mm/
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(株)都市研究所スペーシア  編集:石田
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TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
URL    http://www.spacia.co.jp/
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