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 ◆  ■   ■  ■  ■  ■ ■  ■  □[第200号]2008/3/3
◆   ■  ■  ■■  ◆ ■ ■  ■■ □−−配信数 708−−□

 スペーシア・メールマガジンの第200号をお送りします。
  名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
 
<内容・目次>
  ◆まちのトピック◆
   ・金城学院大学くらしの講演会(3/15)
  ◆名古屋まちづくり情報◆
   ・三河湾中央の小さなまち幡豆町(はずちょう)の新たな取り組み
  ◆視察レポート◆
   ・新開地まちづくりNPO/神戸市  
  ◆読者の声◆  
  ◆スペーシアのこの頃◆

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  ◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 金城学院大学くらしの講演会 ○
  「21世紀の住まいと地域生活−人口減少時代の居住システムの構築」

日時:2008年3月15日(土)午後2時〜5時
場所:(財)名古屋都市センター 大研修室

講演骨子 「低層高密」の住宅都市像とコミュニティの「地域力」の現代的再生を目指
し、<ハコづくり>、<まちづくり>、<居住サービス>の3つのサブシステムの調和的構築が
必要である。

講師:住田昌二 大阪市立大学名誉教授 前福山市立女子短期大学学長 工学博士。

現代ハウジング研究室主宰。専門は住宅計画学、住宅政策。前大阪府まちづくり審議会会
長、全国コープ住宅推進協議会副理事長など歴任。1980年日本建築学会論文賞、2000年都
市住宅学会論説賞受賞

主な著書
  『住宅供給計画論』勁草書房(1982年)
  『現代の住まい』(編著)光生館(1988年)
  『現代住まい論のフロンティア』(編著)学芸出版社(2002年)
  『マルチハウジング論』ミネルヴァ書房(2003年)
  『21世紀のハウジング』ドメス出版(2007年)など多数

〜金城学院大学櫻井のり子先生より情報提供いただきました〜

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  ◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○ 三河湾中央の小さなまち幡豆町(はずちょう)の新たな取り組み ○

  愛知県幡豆町は愛知県の南部、三河湾の中央に位置する人口約1万3千人の小さな町で
ある。周辺都市はものづくり産業が盛んで都市化が進む中、町内区域の山林5割、農地1
割、市街化調整区域9割、海と山の自然にあふれ、昔のままの風景、数々の民話が残って
いる。この町の取り組みについては、今年の1月に発行した弊社社外報「ラバダブ11号」
でも触れたが、今回はその後の新たな動きを紹介する。

■インターネット上に仮想社会「幡豆・そうだ村」出現
  「ぼくらの七日間戦争」の作者として知られる小説家宗田理氏が、幡豆町の風景や人情
に魅せられ、短編の書き下ろし小説「ミカワ・エクスプレス」を執筆し、今年の1月28日
より毎月1回、町役場のホームページで更新されている。この物語の主人公は研究室で
育って知能が発達したマウスで、「幡豆・そうだ村」で起こる様々な出来事をこのマウス
が携帯電話で打ち出した観察記録というのが物語の設定である。これまで2つの短編小説
がアップされているが、子どもやお年寄りが登場し、都会の人が忘れかけていた人情や日
本の原風景を思い出させてくれる小説は一見の価値がある。

■幡豆の特産品開発「はずあさりの味噌焼き」
  今年度、中小企業庁の支援事業「地域資源∞全国展開プロジェクト」に、幡豆
町商工会の提案【「三河の豊な恵みのまち」の構築、地域食材ブランド展開事
業】が採択された。この事業の成果として、地元で獲れるアサリ、豆味噌、酒の
事業者が集まって「はずあさりの豆味噌焼き」を作り出し、今年2月2日に地元で
お披露目のシンポジウムが開催された。ちなみに、幡豆は隠れた潮干狩りの名所
であり、シンポジウムで配られていた試作品を自宅で食べたが、なかなかの味
だった。

■三河鳥羽の火祭り
  三河鳥羽の火祭りは、毎年2月第二日曜日に行われる1200年の歴史を有する祭りであ
る。2004年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。鳥羽神明社に竹や茅などで高さ
5メートルほどの「すずみ」が2基つくられ、夜になると神男と奉仕者達は、それぞれ西側
の「福地(ふくじ)」と東側の「乾地(かんじ)」の2地区に分かれ、燃え盛る「すず
み」の中から神木と十二縄を取り出そうと競い合う。西側の福地が勝てば山に雨と豊作が
もたらされ、東側の乾地が勝つと乾ばつや飢饉がおこると伝えられている。彼らは古い幟
旗で作られた頭巾や衣装をまとい機敏に動くことから「ネコ」と呼ばれ、燃え上がるすず
みに勇敢に飛び込んでいく。
  今年は名鉄の様々な駅でポスターが貼られ、町のホームページでも4ヶ国語で表記する
などPRに力を入れられていた。また、地元の造り酒屋「尊皇」が地元の鳥羽地区で採れ
た米を使って「三河鳥羽の火祭り」という銘柄の酒を作り、PRに活用されている。

  幡豆町で取り組んでいるような地域ブランド化の動きは、近年、全国のいたるところで
行われている。2006年4月の商標法の改正により、地域名と商品名からなる商標登録が受
けられるようになったため、地域ブランドの動きに拍車がかかったといわれている。この
地域商用制度による出願件数は、制度開始から1年10ヵ月たった2008年1月末までで愛知県
で28件、全国で793件に上る。こんなにたくさんの取り組みがある中で、小さな幡豆町の
認知度が高まるには相当な努力が必要であろう。
  ただし、幡豆町には、1968年開設の三ヶ根山スカイライン、1974年開設の愛知こどもの
国の2つの県営施設があり、2施設だけで年間80万人の集客を有している。2月から8月頃ま
で海岸で行われる潮干狩りでも8万人弱の集客がある。東西7.5km、南北5.3kmというコン
パクトな町域の中に、三河湾岸から三ヶ根山まで標高差350mを有する閉鎖的な空間は独
特の風景・景色を生み出し、天気のいい日に三ヶ根山から見た三河湾、伊勢湾方面の風景
には圧倒される。幡豆での過ごし方(遊び方、食べ方、学び方)の開発の余地はたくさん
ある。今後も幡豆町の活動に注目していきたい。 (浅野 健)

幡豆町のページ 
URL:http://www.town.hazu.aichi.jp/index.html
ラバダブ11号のページ 
URL:http://www.spacia.co.jp/rubadub/2008/index.html

  →ホームページに写真を掲載しています。
   http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2008/hazu/index.html
 
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  ◆視察レポート◆  −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 新開地まちづくりNPO/神戸市 ○

  1月に港まちづくり協議会(名古屋市港区築地地区)のメンバーとともに神戸市の新開
地まちづくりNPOを訪問した。新開地まちづくりNPOは、新開地周辺地区まちづくり
協議会において立案されたまちづくり構想を、市民主導で推進・調整する組織として1999
年に設立されたもので、タウンマネージャーとなる事務局長(古田氏)を中心に多彩な事
業が行われている。築地地区と立地条件やまちづくりの背景などで類似点があり、今後の
組織づくりの参考にしたいというのが訪問のねらいである。

  新開地まちづくりNPOはすでに設立後8年が経過しており、その中で多様な経験が積み重
ねられ、参考となる事項が多かった。それらの中からここでは築地地区のまちづくりにお
いて特に参考としたいと感じた点を紹介したい。
  まず第一に、まちづくりの取組みの視点である。新開地まちづくりNPOの活動・事業の
基本方針は「ファンづくり」であり、「B面の神戸」をまちのコンセプトとしている。音
楽祭や映画祭といったイベントを開催するにあたっても、まちに来た人をどうやってまち
のファンにしていくかということを考えている。名前を登録してくれた人にミニコミ誌を
定期的に配布したり、女性限定の新開地ツアーを開催したり・・・。すべての人に支持さ
れる必要はない。10人のうち1人が支持してくれればよい。「ご当地ファン」を増やす
と、その人たちがまたファンを増やしてくれるという考え方である。単に当日の集客数だ
けを成果と考えるイベントが多い中で重要な視点であると感じた。
  第二に、まちづくりNPOに企画立案能力のある人材を確保し、その人が生き生きと活躍
している点である。事務局長の古田氏をはじめ5名のスタッフが音楽祭・映画祭をはじ
め、店舗プロデュース事業、まちなみデザインの誘導、灯りのまちなみづくり、コミュニ
ティ環境整備、新開地ファン創出のための情報発信など多様な事業に取り組んでいる。自
信をもった話ぶりから、自らが楽しみ、生きがいを感じながら取り組んでいる様子が伺え
る。よい人材を迎え入れるためにも、そこで働いてみたいと思わせるような環境づくりが
重要であると感じた。
  第三に、行政との関わりである。音楽祭の開催にあたり、実行委員会形式をとっている
のは、行政が安心してお金をだせるからだという。NPOが直接やると規約がいろいろ難し
いが、音楽祭のためだけに実行委員会をつくり、このためだけにお金を使うようにすれば
緩やかな運用ができる。新開地も築地もボートピアが建設され、その売上の一部が地域に
還元されることになっているが、その効率的な使い方として参考になると感じた。

  港まちづくり協議会は発足して1年余。はじめての試みでまだまだ十分に機能している
とはいえない。先進事例に学びながら、よりよいまちづくりにつなげていくことを期待し
たい。 (石田富男)

  →ホームページに写真を掲載しています。
   http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2008/sinkaichi/index.htm

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  ◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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  (みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします) 

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  ◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・入居しているビルの隣の杉田眼科が解体工事中でその振動が結構します。最初の
  頃は地震と間違えたほど。昨年からの工事が遅れており、まだ工事をしています。
  それほど大きくないビルの解体でこんなに時間がかかり、回りが迷惑するとは・・・。
  超高層ビルの取り壊しの時にはどうなるのだろうと心配しています。(ishida)

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(株)都市研究所スペーシア  編集:石田
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