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公衆電話ボックスの風俗広告は日本が世界標準か?
 最近、若者から中年まで、携帯電話やPHSを持ち歩く人が多いため、公衆電話ボックスを利用することが少なくなった。公衆電話ボックスは外から見えるが、声は聞こえぬ一種の"密室"であり、"個室"である。そんな特性を持つ場所をうまく利用しない手はないと考えたのが風俗産業である。名刺(9.1×5.5mm)の変形版(9.0×6.6)やその拡大版(10.0×7.0)の広告カードが公衆電話ボックス内に貼られたり、隙間に差し込まれたりしている。三面がそれで埋まるところもたまに見かける。
 さて、左の写真はどこの公衆電話ボックスか? 日本?いえ、英国ロンドンの都心。
 日本から伝播したのか、「猿の芋洗い」のように同時多発なのか、そこまで調べていないが、日本と同じ様な光景に出会って、懐かしさがこみ上げてきた。しかし、どこかが違う。第一に広告カードというよりチラシ(13.5×9.5)であり、日本より遙かに大きい。第二にカラー刷りだけでなく一色刷も多い。第三に全面糊付けで剥がしにくい。第四に巨乳を売りにするチラシ以外は表現を押さえている。
 そこからイギリス社会の何が見えてくるのか?老眼鏡をかけるも元気な中高年が多い?印刷を始めサービス業のコストが高い?建前としての性道徳がしっかりしている?性風俗は世界共通?
 思わずカメラでフラッシュを焚いて撮影してしまった次第である。
 
(1999.12.2/井澤)