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施設のバリアフリー情報の発信に向けて その3
「おもてなし愛知 観光バリアフリー情報ポータルサイト」の公開

 スペーシアメールマガジンの324号と327号で紹介した「おもてなし愛知 観光バリアフリー情報ポータルサイト」が今月4月1日に公開された。平成24年度「新しい公共支援事業基金事業」の一つである、「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」として採択され、愛知県とNPO法人等が取り組んできたもので、中日新聞2013年4月11日の朝刊でも取り上げられた。
  このページの目的は大きく2つある。1つは、県内観光施設のバリアフリー情報の文字通り「ポータル=入口」となることである。車いすユーザーが昨年2012年7月から12月にかけて82件も調査し、当事者目線で必要な情報を、写真と寸法、ピクトグラムを使って紹介している。当事者自身が調査し、結果をまとめたことにより、高齢者や障害を持つ方々が不安なく観光施設へ行けるよう、事前にパソコンや携帯電話等で検索できるページとなっている。
 もう一つの目的は、バリアフリー情報を自らの公式ホームページで発信する観光施設が増えることである。このため、歴史資源、美術館・博物館、遊園地、庭園、宿泊といった5つのジャンルについて1つずつモデル施設を選択し、詳しいバリアフリー情報をモデル的に作成して掲載した。ポータルサイトが施設ごとの情報を1ページで整理しているのに対し、詳しいバリアフリー情報のページでは「トイレ」「出入口」「エレベーター」「駐車場」などの項目ごとにページを作成し、写真をできるだけ多く掲載するようにした。
  今後について、1つはポータルサイトの「お守」つまりバリアフリーの改善など変更があった場合に情報を更新し続けることと、もう一つはこの事業の成果を施設にフィードバックして各施設の公式ホームページ上でバリアフリー情報を発信してもらうことにある。特に後者は、一度施設の公式ホームページで利用案内=サービスの一つとしてバリアフリー情報が提供されるようになれば、変更があった場合に施設担当者によりす ぐに情報更新が可能となるし、来訪者にとっても施設にこうした情報があることがとても有効となるため、今後特に力を入れる取り組みと考えられる。
 年度が平成25年度へと変わって、早速モデル施設への訪問を少しずつ進めており、施設の実情(ホームページ更新の予算化、改修工事の進捗など)に応じて単にホームページ上で情報発信するだけでなく、施設内のサイン計画やマップへの反映などへの提案も始まっている。このような場に参加していると、ポータルサイトという具体的な成果が見えることで施設の方の理解が早まっていると感じられる。
  地道な活動ではあるが、今後も動きがあればこのメールマガジンで紹介していきたい。

(2013.4.30/浅野健)
・関連情報
愛知県の記者発表のページ
http://www.pref.aichi.jp/0000059919.html
おもてなし愛知観光バリアフリー情報ポータルサイト のページ
http://omotenashi-aichi.com/