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新たなソーシャルネットワーク“シャルソン”による地域活性化

 平成26年2月23日(日)、第8回目となる東京マラソンが開催され、約3万5千人ものランナーが首都東京を駆け巡った。同じ日、自分は犬山城下の市街地を走る犬山ハーフマラソンで健脚を競っていた。
  東京マラソンをきっかけとしてにわかにマラソンブームとなり、今や大会エントリーも容易ではない。そんな中、“シャルソン”というイベントが人気となりつつあるがご存じだろうか。これは、“ソーシャル”と“マラソン”を組み合わせた造語で、「走ることを通じて街を再発見し、人と人がつながるランニングイベント」(ご当地シャルソン協会HPより)を意味する。
  シャルソンは、既に数年前から楽しまれているイベントで、基本はマラソンだが時間も順位も競わず、皆で楽しいことをしながらゴールをめざす。その際、主催者が予め決めた給水ポイントならぬ“給○ポイント”に立ち寄り、お店から飲食等の提供を受けながら競技を続け、その模様をフェイスブックで投稿し皆で共有化し、ゴール後は参加者がBBQなどで“健闘”を讃えあうというもの。
  街歩きとマラソンの融合による新たな地域コミュニティ、地域活性化イベントの一種。ストイックに精神力や体力を追求しタイムを競うマラソンとは違う緩いマラソンで、誰でも気軽に参加でき、主催者も地域の魅力や美味しいお店等が紹介できる。
  また、マラソン大会はその規模にもよるが、抽選エントリー方式が多く採用され、地元住民も抽選でもれ、誰のための市民マラソンかという議論が起こっているケースもある。シャルソンは、地域を広く内外の人へ紹介し多くの訪問を促す要素もあり、誰もが楽しめるマラソンといえる。
  昨今、地域活性化の話題は依然として、ゆるキャラ、B級グルメがブームだが、その他ご当地検定、街コン、飲食店巡りクーポン等が取り上げられてきた。今回のシャルソンの展開は、それられの規模にはまだ及ばないが、マラソンブームはまだ続くと思われ、シャルソンの他に新たに派生し別の広がりを見せる可能性は大きそうだ。街づくりに携わる市民ランナーとして、興味深いこの取組みに今後も注目したい。

(2014.3.5/村井亮治)