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尾西繊維協会ビル

 5月の連休は3日間日替わりで県内のまち歩きを楽しんだ。その様子は久しぶりにfacebookで紹介したが、その中から以前から気になっていた一宮市の尾西繊維協会ビルの建物内部に入ることができたことをここでも報告したい。

 一宮駅の少し南に位置するこのビル。街の遺産として木曽川資料館に旧尾西織物同業組合事務所としてパネル展示されていた。実物をみようと3月に訪問したのだが、グーグルマップには尾西繊維協会ビルと記載されているのに、現地には看板がなく使われているのかどうかさえよくわからない。空きビルになってしまったのだろうかと気になっていた。
その建物をR MATERIAL PROJTCTの会場として利用すると知ったのはfacebookでの情報。ただし、その時点では会場として使われるという情報だけでオープンアーキテクチャが行われるということは知らなかった。運よく参加できたのはfacebookに情報を掲載してくれたF氏のおかげ。真澄田神社の杜の宮市から会場に向かう途中で偶然出くわし、尾西繊維協会ビルへ。

 建物は外観デザインに違わず内部も魅力満載。3階の會議室はホールとしても使われたところで演壇もあり華やかな装飾にあふれている。隣の陳列室は新作発表会の際に新作を並べたところだが、會議室がパーティに使われた際には配膳室となり、そのため1階給湯室に直通する階段がその奥に隠されている。屋上の煙突にまでタイルが貼られている。玄関まわりの客だまりは、事務室からよく見えるようオープンカウンターとなっており床にはモザイクタイルが。地下には年代もののボイラーがそのままに。
多くの来場者にあふれていたのが印象的だった。素材マーケットを目当てに来た人が多いと思うが、その人たちもこのような雰囲気の建物だからより印象に残ったはず。何人もの建築関係の知人とも出会う。ネットの情報だけでもかなりの広報ができるのだということを実感する。

 魅力一杯の空間で、うまく使えばますます魅力は高まるはず。まちの宝として保存・活用されることを期待したい。
建物外観
1・2階の窓を縦型に縁どることでスレンダーな外観に
會議室
メイン会場として使われた3階の會議室

(2014.6.9/石田 富男)