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JR春日井駅の駅舎橋上化と自由通路整備

 春日井市の中心駅であるJR春日井駅について、この5月、駅舎建替えによる橋上駅化と自由通路整備、それらとあわせた駅前広場の一体化が発表されました。昭和2年に鳥居松駅として開業して以来長きにわたり、春日井市の表玄関として市民の交通を支えてきた駅が新しい姿に生まれ変わります。(※詳しくは、春日井市のHPを参照下さい。イメージ図も掲載されています。)
  現在のJR春日井駅は、市の中心駅かつバスのターミナル拠点でありながら、多くの問題があります。駅南北の地域間の行き来が不便である点や、駅前広場や待車場の交通動線が輻輳して危ない点、またバリアフリー面でも困難な状況です。周辺地域をみても、ロードサイド型の商業開発や市街地の拡散などの時代の流れに押され、駅前は商業的賑わいに欠けて寂しい状況にあり、また駅南側もすぐ近くに農地が広がるなど土地利用面でも改善の余地があります。
  また、この整備の背景のひとつに、平成18年度に春日井市が策定した「都市交流拠点将来ビジョン」があります。これは市内主要駅を拠点とした「集約効率的な市街地」の形成(いわゆるコンパクトシティ)を目指すものであり、JR春日井駅周辺でのコンパクト化も将来像として描かれているので、その実現にもつながってほしいものです。
  隣のJR勝川駅が連続立体化事業により駅舎や道路が一新され、周辺の再開発事業とも併せて見違えたように、JR春日井駅もその名古屋都心から距離的利便性を考えれば、マンションなどの再開発事業などの開発も今後出てくる可能性もあるでしょう。今回の駅空間の整備が、このような状況を打破し、再び駅を核とした街の再生につながる起爆剤になるのかどうか、期待していきたいところです。
  弊社としても、先述のビジョンや駅と周辺の調査・検討に携わったこともあるので、今後の動きに注目していきたいと思います。

(2011.8.1/櫻井高志)