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 尾張旭市営バス「あさぴー号」を育てる会

  地域巡回バスやコミュニティバスというと、廃線となった民間事業者の公共交通路線の代替などを目的とし、自治体が政策として実施する場合が多い。このようなケースでは、バスを検討する際に自治体が設置する委員会等に市民代表や公募委員として参加する手法はよく取り入れられる。尾張旭市でも検討段階からそのような市民参加の手法がとられたが、他のケースと違うのは、運行開始後にも市民が市営バスを守り育てる会を発足させ、継続して周知活動や運行後の評価に関わっているということがあげられる。
 この尾張旭市営バス「あさぴー号」を育てる会は、設置に向けた準備期間を経て昨年6月に発足、今年度、あいちエコモビリティライフ促進モデル事業に採択され、利用者アンケートの実施、会報「あさぴー号だより」の発行、EXPOエコマネーの端末をバス車内に設置する社会実験を実施した。エコマネーの社会実験は11月から行い、実験終了となる2月に市役所と市内のスーパーでEXPOエコマネー還元イベントを実施し、ポイントの還元はあさぴー号の回数券との交換か、市役所停留所の緑化への寄付という形が取られた。このようにして市民から寄付を受けたエコポイントを使い、3月12日に市役所停留所にバンジーを植栽した。以上の取り組みのかいがあって、実験期間中、各月の対前年との比較では全ての月で増加し、多い月で1日あたり30人程度の増と効果があらわれた。
 会のメンバーは、無理せず、堅苦しくなく、楽しみながら活動している。市の広報や新聞記事でもたびたび取り上げられることもあり、徐々に会員を増やしている(昨年9月23人→今年3月1日32人と半年で9人増加)。市民が行政と共同歩調を取りながら、市営バスを応援し、評価を継続するこの取り組みに今後も注目したい。
エコポイントでパンジーを植樹
寄付を受けたエコマネーで停留所にパンジーを植樹

(2010.3.15 浅野健)