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中部のえこキャラについて
   昨年度、中部7県内における環境ローカルキャラクターの実態を調査する機会をいただいた。環境ローカルキャラクターとは、文字通り環境分野における市民の意識啓発や
行動変容を目的とした活動をしているローカルなキャラクターである。略して「えこキャラ」。種類はヒーローものや着ぐるみ、イラストなどである。
 その数は最近のブームに乗って、着々と増え、中部7県内で100以上という非常にたくさんのキャラクターが活動しているのだ。それらは基本的に地域に根を張って、地道に普及啓発に取り組んでいる。成功し地域のシンボル的存在にまで成長しているものから、まだまだこれからだというところまで様々だが、キャラクター活用にあたって重要と思われる点も見えた。ここでは2つ紹介する。
 1つはキャラの背景設定である。つまり、性格や趣味、好きな言葉、家族構成、出生の秘密・・・などなど。これはある意味デザインや名称以上に重要かもしれない。キャラクターのイメージを徹底的に作り上げることで、存在がより身近になるとともに、独自の世界感やストーリー性が生まれるからだ。これがキャラに親しみを生むテクニック。
 2つ目は作り手の遊び心である。キャラを作るには、カッチカチの頭では難しい。勤務外の何気ない会話から生まれ、大ヒットにいたったものもある。やはり担当者が楽しみながらやっているところは、その気持ちが伝わってくるものである。
 逆に問題点も見えた。これは行政キャラクターに多く当てはまると思うが、キャラクターによるPRの位置づけが低いのか、予算が余りつかない。また、活動も担当者の頑張り次第ということも多く、担当が替わった途端に尻すぼみという例もある。また、ひとつの団体でキャラクターをいくつも抱え、活用し切れていないもったいない例もある。折角キャラクターを作ったのであれば、それを軸に効果的な普及啓発ができるようなマネジメントがやはり必要ではないだろうか。商業界では、プロモーションにキャラクターを活用するのは普通であり、緻密な計算の上に活用され、効果を上げている。環境面においてもキャラクター活用の効果的な手法が生み出されれば、国民の環境意識が高まりを見せる昨今、二酸化炭素削減も3Rもより一層進んでいくのではないだろうか。
 最後に、この10月、中部地方のえこキャラを集めたイベントが開催される。概要は以下の通り。時間のある人は、是非足を運んでもらいたい。子どもが楽しめることも間違いない。

■日時:平成22年10月2日(土)
 11:00〜12:00(午前の部)、15:00〜16:30(午後の部)
■会場:マーサ21(岐阜市内ショッピングセンター)
 岐阜県岐阜市正木中1丁目2番1号
■主催:環境省中部地方環境事務所
(2010.9.13/櫻井高志)