現在の位置:TOP>名古屋まちづくり紹介>まちづくりあれこれ>こだわりショップが集積「栄4〜5丁目」 WWW を検索 スペーシアサイト を検索

 

こだわりショップが集積「栄4〜5丁目」
  久屋大通の西側には、パルコ、松坂屋、ラシックが軒を連ね、名古屋の商業の中心地として、きらびやかな姿を見せている。一方、対岸の東側はというと、表通りこそ中日ビルや電通、最近では家具のコンランショップなどが建ってそれなりに華やかであるが、中日ビルの裏側一帯(栄4丁目)は「女子大小路」と呼ばれる飲み屋街、そしてその南側(栄5丁目)は瓦屋根の古い2階建て民家や工場などがある下町地域となっている。

  この栄4・5丁目地域を歩いてみると、ビルの1階などに小さくてお洒落な若者向けブティックが入っているところが、結構たくさんあるのに気づく。特に武平通に多い。パルコなどがある久屋大通の西側(栄3丁目)が「大量集客大量販売」というスタイルであるのに対し、東側の小さなブティックは、「こだわりの強い」お客さんに対して、1点1点の商品を丁寧に販売するというスタイルをとっているという。相対的に家賃が安いということもあり、この地域で店を開きたいという若者が結構いるのだという。

  そんな栄4・5丁目をもっと多くの人に知ってもらおうと、若者向けブティックのオーナーが中心となって、「散歩廻(さんぽかい)」という地図と、ホームページをつくっている。ブティック、CDショップ、美容院、クラブなどの情報が載っており、この地図を持って歩いてみると、普段気がつかないようなところにもいろいろな店があるのだということを発見できる。また、お洒落な若者向けの店だけでなく、とんかつ店や眼鏡店の老舗なども掲載されており、新しく入ってきた若い経営者達が、昔からの経営者とも交流を持ちながら地域を盛り上げようとしている気持ちが伝わってくる。この地図の掲載料は1店千円で、現在34店舗が掲載されているが、「将来は100店舗を目指したい」ということである。

  「こだわりショップ」というのは、反対に言うと、普通の人は入りにくいということであるが、このような情報発信があると、身近に感じることができる。今はまだ、この散歩廻マップも限られた店しか掲載しておらず、そのため入手できるところも限られているのであるが、これからもっとたくさんの店を掲載し、色々なところで配るようになれば、この個性的な地域の知名度もあがっていくことと思う。反対側にある大手百貨店街とは対照的なヒューマンスケールなサービスを提供するまちとして、これからも頑張ってほしいと思う。

店の前の自転車で雰囲気づくり



「ストリートセレクトショップ」



ビルの足元にカフェの看板が

入り口が金網になっているブティック



(2007.11.12/伊藤彩子)