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名古屋市初のネーミングライツ  名古屋市南区

 「日本ガイシホール」という施設をご存知だろうか。JR笠寺駅の西隣にある名古屋市総合体育館のネーミングライツ(命名権)取得契約を名古屋市と日本ガイシ株式会社が締結したことで、2007年4月1日から、名古屋市総合体育館は「日本ガイシ スポーツプラザ」に、その1施設であるレインボーホールは「日本ガイシホール」に改称されている。

 このネーミングライツは、企業が施設運営費を負担する代わりに、公共施設に企業名や商品ブランドなどを付ける権利を得る仕組みである。アメリカでは既に多くの大リーグスタジアムなどの施設で導入されており、日本では2003年に初めて導入され、東京スタジアムが「AJINOMOTO STADIUM」(味の素スタジアム)に改称された。その後、野球場やサッカースタジアム、ホールなどで導入が進んできている。名古屋市にとって初めてのネーミングライツの契約が、今回の「日本ガイシ スポーツプラザ」に関するもので、5年間で6億円という契約内容である。

 ネーミングライツに対して否定的な意見もある。例えば、契約期間が短いために施設名称が数年間で何度も変わること、また慣れ親しんだ公共施設の愛称が商品名に変わってしまう違和感など。しかし、どちらも日本での導入が最近始まったために起こる問題であり、ネーミングライツが浸透することで解決されるはずである。日本では3〜5年の契約期間が多く、施設稼働率やメディア等への露出が低いために応募企業がなかなか現れない施設もあるのが現状であるが、アメリカでは20年以上の契約期間が多く契約件数も年々増加しているそうだ。

 スポーツイベントやコンサートが行われる施設の運営が不安定になれば、スポーツや音楽を楽しむ機会が減ったり、なくなったりしてしまうことにつながり、市民にとっても大きな問題である。ネーミングライツの普及は、施設運営者である行政の努力や社会貢献への企業の関心も重要な要素であるが、市民が積極的に応援しなければいけない仕組みである。


日本ガイシホール(旧:レインボーホール)
交差点名称は「市総合体育館前」から変更
されているのだろうか。(撮影:2007.3.26)


案内看板の付け替え作業の様子

(2007.4.2/山崎 崇)