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ママさんたちの吹奏楽団 

  今回は手前勝手だが、私の妻が参加しているサークルの紹介をさせてもらいたい。

  サークル名は「マザーズバンドランラン」。子育て真っ最中のママさん達を中心とした吹奏楽サークルである。特徴は、子連れで参加できるということ。過去に吹奏楽をやっていた人が子育てしながらも、趣味を楽しみたいという思いで集まり、2年ほど前に設立された。

  このサークル、設立から2年余りでメンバーは約60人にまで急増。活動拠点は東海市なのだが、知多方面をはじめ、名古屋市内や遠くは一宮方面からも参加するなど、多くのママさん達の関心を集めている。というのも、この世の中、楽器をやっている人にとっては肩身が狭いのだ。家の中ではまず演奏できないし、集合住宅住まいとなると、もってのほかだ。公の練習場所も多くない。しかも演奏するにはまとまった人数がいる。さらに子育て中の女性となると、楽器を手にする時間などほとんどないのが実状。普通の吹奏楽やオーケストラのサークルなどに参加しようとしても、子どもの面倒や都合を優先せざるをえないママさんにとっては、参加しづらいものなのだ。だから、子連れで参加できるサークルはとってもありがたい。しかもは趣味を楽しみながら、子育ての話もできたりして、一挙両得なのだ。

  では、子連れの吹奏楽がどんな状況なのか、その練習風景はとっても微笑ましい。赤ちゃんをおんぶしたまま演奏していたり、ベビーカーを傍らに置いて子どもを見ながら演奏していたり、少し大きい子になると会場中を走り回ったりしている。子どもの泣き声も伴奏になるほど、とても自由だ。だが、そんな中ママさん達は真剣そのもの。普段はとれない貴重な時間を精一杯楽しんでいる。旦那衆も協力的だ。練習のときには代わって子ど もの面倒を見たり、イベントで託児を引き受けたり、記録ビデオを編集したりと陰ながらパートナーを応援している姿を目にすることができる。また、サークルとしても、自分たちの楽しみを地域にも還元しようということで、保育園や幼稚園からお誘いがあれば、訪問して、演奏会を開いたり、地域のお祭りに出演したりするなどの地域活動も行っている。

  全国的にみてみると、同じようなサークルはまだまだ少ない。どこにでもあるように思えるのだが意外とないのだ。妻も探すのにとても苦労していた。愛知県内では知る限り2つ。しかし、最近になって全国各地でどんどん増えている状況らしい。「バンドジャーナル」(音楽乃友社、月刊誌、発行部数8万部)という音楽系全国雑誌にも、ママさんバンド特集が連載中で、注目されているし、この3月には奈良で全国規模のシンポジウムも開 催されたほどだ。近々、ママさんバンドの全国大会なんてものも登場するかもしれない。

  世間に目を移すと、最近では赤ちゃんポストができ、ニュースでも子育てに関する暗い話題はしょっちゅうだし、育児もまだまだ女性中心の世の中だ。そんな中、このサークルのようにママさん達が主役になって活躍できる場が地域にあるのはとってもいいことだと思う。子育ての大変さを傍らで見ているので、頑張るママさん達の活躍ぶりには密かに期待しているところもあり、応援の意味も込めて、今回メルマガで紹介させてもらった。興味をもった方は、ホームページもご覧ください。

「マザーズバンドランラン」のホームページは
http://members2.tsukaeru.net/mamasui/index.html

 アポなしでの見学もOKなので、興味のある方は是非のぞいてみてください。ただし、残念ながら男性の方は入れません。女性の方なら独身の方でも入れるということです。また、6月30日(土)には初のコンサートを開催。会場は東海市文化センターホール、開演13:30(開場13:00)、入場無料(当然、子連れ可)なので、興味のある方は是非足を運んでみてください。 


 (2007.4.16/櫻井 高志)