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ブランドショップが集積する栄 
 通勤はいつも地下鉄名城線矢場町駅から弊社のある久屋ワイエスビルまで歩いて行き来する。その途上には、以前マンションのショールームだった用地で工事が始まった。何が建つのか気にしていたら、インテリア・家具ショップ「THE CONRAN SHOP」とのこと。店舗が10月ごろ概成したものの、内装や職員研修などを経て、ようやく12月10日にオープンした。ソファやテーブルはなかなかの値段である。照明器具のほか、雑貨や文具・鞄・本など、こだわりデザインの商品が陳列されている。オープンカフェの白地のパラソル(通常の1.5倍の大きさはある)もあるが、1本18万円を超えていた。このようなデザイン重視の店が久屋大通の東側に立地してくる時代になってきた。

 海外ブランドショップは大津通(広小路通以南)に集中している。沿線には丸栄、三越(ラシック含む)、松坂屋、パルコなどの百貨店、大型専門店が主として大津通と久屋大通に挟まれた街区に並び、それらだけで延床面積50ha(売場面積約25ha)にも達する。その集客力は抜群に大きい。大津通に西側は小規模ビルが建ち並び、老朽化したビルの建て替えや大規模改修に合わせて、海外ブランドショップが、入店してきているのである。百貨店群等の集客力のみならず、大津通より2ブロック西にあるナディアパークの集客力ももちろん念頭に置いてのことであろう。大津通西では、まだまだブランド店が立地する余地はある。

 他方、久屋大通は東西の人の行き来を阻む一種の川のような空間である。久屋大通の地上はイベント広場として、地下は駐車場として活用されている。休日・祝日は何らかのイベントが繰り広げられている。このようなイベントがあると松坂屋と久屋広場・泉の広場は人々で賑わい、一体化しているので、苦もなく久屋大通の東側に人々が流れていく。「THE CONRAN SHOP」はそれを期待しつつ、平日でも地下鉄駅の地上出入口すぐにあるので、目的的に来る人にとっては静かで恰好の買い物場所になることをアピールできる。

 名駅は超高層ビルが建ち、立体都市化が進んでいるが、栄は久屋大通、オアシス21、広幅員街路(50m)などの豊かな公共空間を活かした回遊都市化が進んでいる。職場は名古屋駅で、ショッピング・飲食・娯楽は栄という棲み分けができるのかもしれない。そうするとそれを結ぶ広小路通はどうなる……………?


各種新聞記事をもとに作成

(2005.12.12/井澤知旦)