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2005年秋の久屋大通オープンカフェ事業

 2000年から続いているオープンカフェ事業を本年秋にも引き続き実施している。2005年は春になごや祭り(例年は10月下旬だが、愛・地球博にあわせて春に実施)にあわせて、久屋大通の百貨店(三越本店、ラシック、松坂屋北館・本店・南館)前で実施した。今回は晩秋に実施することになった。エリアは久屋大通の錦通以北で外堀町線以南の範囲であるが、公募により6ヶ所で実施している。「シャンゼリゼ友好提携17周年を記念する久屋大通オープンカフェ事業」をテーマとして10月29日(土)〜11月6日(日)の9日間である。もう始まっているが、あいにく初日が雨であった。
今回のオープンカフェの特徴は、次の通りである。

 第一は民間主導で実施することである。これまで、当初は名古屋市が、最近では名古屋商工会議所が主導で実施してきた。オープンカフェ(椅子+テーブル+傘)の現場管理者(各店舗)はいわば、「管理してもらう」という立場で、受け身であった。それゆえ、主導者の負担は大きく、開催期間中問題が起こらないよう常時スタッフが現場に張り付いていた。これでは長期にわたり実施することは不可能である。そこで、より現場主導を図るため、名古屋中央大通連合発展会、名古屋市、名古屋商工会議所で作る「久屋大通オープンカフェ推進協議会」のもとに現場管理者(各店舗)による「久屋大通オープンカフェ実行委員会」を設置して、そこが責任を持って管理していく体制を整えている。つまりオープンカフェの現場管理者が主催者であり、「管理をお願いされる」立場から「自ら責任を持って管理する」立場へと大転換することを意味する。

 第二は開催日数を延長することである。これまでの連続実施日数の最長は4日間であった。昨年は道路の社会実験として連続10日間を予定していたが、台風のため実施日が分断されてしまった経緯がある。長期で実施する意味は、民間事業者にとって短期でしか実施できないとすると、オープンカフェセットをレンタルで対応せざるを得ず、それでは実施する費用負担が大きいためである。長期が可能となると(最低でも3ヶ月。最長だと冬場を除く8ヶ月をイメージ)、安っぽいものでなく店舗のレベルに合わせた自前のオープンカフェセットを用意して実施することになろう。統一感はなくなるが(これもルールで決めよう)、質は確実に上がるであろう。

 第三はオープンカフェと関連してはみ出し看板等の撤去への対応である。久屋大通は歩道が広いゆえに、はみ出し看板や違法駐輪が目立っている。なかにはオープンカフェもどきのテーブル・椅子が設置されている。歩道の歩行環境の向上を同時に図ろうというものである。そのため、推進協議会のメンバーが撤去指導活動をオープンカフェ開始前と終了後に実施することとなった。
 見た目では大きな変化はないが(むしろ、百貨店での実施がないだけ、こじんまりしている)、内容は今まさに大転換の途上にある。

 今回のオープンカフェ事業は、オープンカフェを長期に実施して名古屋のイメージとして定着できるかどうかの試金となる事業である。


(2005.10.31/井澤知旦)