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大垣のマイスター倶楽部とまちづくり工房大垣の見学

○大垣市のTMO設立等の経緯

 大垣市は古くは城下町として栄え、その後は繊維産業を中心に岐阜県西濃地域の拠点として発展してきた。
しかし、モータリゼーションの進展等により中心部の拠点性が低下するとともに、JR東海道線で名古屋に約30分でアクセスすることから、名古屋駅にできた高島屋の影響が大きい。カラフルタウン、リバーサイドモールといった最近立地した、郊外型の大型商業施設の影響も受けている。
大垣市の中心市街地活性化基本計画は1998年12月に作成され、1999年12月28日に市長よりTMO構想の認定を受けている。

○マイスター倶楽部−岐阜経済大学鈴木ゼミ

 全国に先駆けて郊外の大学のゼミが中心市街地に研究室を構えた事例。JR大垣駅から徒歩数分、駅前通り沿いの店舗を借りている。1998年に発足し、当初は半年の予定だったが、周辺の商店街、商工会議所等の協力もあり、現在も続いている。
 今では鈴木ゼミを中心に他のゼミ、他大学から参加者を増やし、現在は50名を越える。メンバーそれぞれが新聞班、マップ班、イベント班などに分かれ、様々な活動に取り組んでいる。
 これまでに、新聞づくり、トイレマップ、各種イベント、コミュニティFMなどを手がけている。活動資金は大学からの助成金、商工会議所、行政等からの助成など。最近はバリアフリーマップづくり、地域通貨「すまいる」実験など。
 学生達の悩みといえば、バイトができないこと。しかし、18才〜20代前半のほとんどが体験できないことをやっているという自負を持ってメンバーはとりくんでいる。とにかく、学生達のパワーはすごい。視察の対応も学生達が行っており、12月には100件もあったとか。

○まちづくり工房大垣

 TMOの下部組織で、1999年10月に発足。
一般公募でメンバーを募り、現在135名で活動を展開中(まちづくり工房大垣ニュースより)。うち学生が4割ほどで、マイスター倶楽部と掛け持ちの学生も多い。
 情報発信、歴史観光、バリアフリー、空き店舗活用など7つのグループにわかれ、展開中。


 そもそも、対象エリアが168haが広すぎて、商店街組織も多すぎはしないか。そこには年功序列・肩書き主義が根強く残り、商店街の若者をなかなか引っ張り込めないことなど、根本的なことが解決されていない。まちづくり工房大垣がTMOや中心市街地活性化計画にこだわらず、大学生のパワーをこのまま活かし、ねらいを広域集客重視から、高齢者を中心とした地域サービス重視へと転換することを期待したい。


まちの駅(H10年度、国・県の助成で
    商店街空き店舗対策モデル事業の一環、
11,12年度は市の助成)



まちの駅の1階、常設展示・販売コーナー、いこいのコーナー


岐阜経済大の小谷さん(マイスター倶楽部正面にて)

(2001.3.5/浅野 健)