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まちかど交流サロンの試み

建築学会と田原町の連携による中心市街地の居住を支援するための施策実験
 建築学会東海支部都市計画委員会住宅部会では「中心市街地の居住支援」をテーマに研究を行ってきたが、単なる検討にとどめるのではなく、具体的な施策展開につなげる試みとして施策実験「まちかど交流サロン」にとりくむこととなった。
 メンバーの一員として加わっている田原町や多くのボランティアの方々の協力を得て、ワークショップで交流サロンのあり方を検討し、1週間の限定で「まちかど交流サロン」を開催することとなった。
 オープン初日には数々のイベントも開催され、事務局やボランティア50名弱をはじめ全体で300名程度が訪れた。陶芸や凧づくりに子供達がとりくみ、お囃子とともにお年寄りから若者までが語らう。新しいふれあいが生まれたようだ。この試みが中心市街地の居住支援策として結実し、広く展開されることを期待したい。

●まちかど交流サロンの概要
 期間;2000年2月20日〜26日(23日は休み
 場所:田原町大字新町(空家を借用)

<初日の風景から>
●空家を利用したまちかど交流サロン
 まちなかに残る空家を借用。田原町にはこんな空家が増えているとか。
●職員の手づくりの看板
 1週間の限定ではもったいないほどの立派な看板、いつ常設にしても大丈夫だ。
●このために設置された階段の手すりとスロープ
 ワークショップの中で高齢者が利用するのだから必要だという指摘を受けて設置されたもの。ワークショップに参加された大工さんの手によるもので格安で工事が行われた。
●みんなの部屋
 みんなで自由に集まって自由に利用できる場。この日は、血圧測定や健康相談も行われた。
●芸術の部屋
 玄関を入ればそこに芸術作品が。町内の人に多彩な才能を知ってみんなびっくり。
●リサイクルショップ
贈答品などみんなで持ち寄ってもらったものを格安販売。この売り上げで運営ができれば…というところ。裸電球の明るさが空間を演出してくれて意外に雰囲気がよい。
●凧工房
 田原は凧でも有名。地元グループの協力を得て作り方を教えてもらう。地元の人でも作るのは初めてという人が多く、この日は45枚も作成された。
●まちかど交流サロン限定凧
 まちかど交流サロンのために作成された限定品。プレミアムがつくか。これまでこんな凧をあげたことのなかった小学生の息子も大喜び。
●陶芸の部屋
 手回しろくろを使って茶碗や皿づくりを楽しむ。子供でも楽しめるところがよい。この日は25人が挑戦。
●情報の部屋
 NTTの協力を得てインターネット体験。まちかど交流サロンのページにアクセスしている人も。テレビ電話も設置。
●ミニコンサート(お囃子)
 2階の座敷2部屋16畳を利用。地元グループによる演奏。「酒を飲まないと恥ずかしくてできない」と酒を持ち込み参加者にも進めながら会話が弾む。
●参加者の踊りが飛び出した
 単に演奏を鑑賞するというのではなく、参加者も一緒に楽しもう、ということで踊り出した参加者。住宅を利用したミニコンサートならでは。これは宴会ののりですな。
●茶屋
 甘酒やお汁粉の無料サービス。
●まちかど交流サロンの裏口
 最終日にはここを花づくりの部屋として、園芸教室に利用する予定。
*このほか日替わりで実施されるものとして
 ●紙細工の部屋−紙すき作業と紙工作
 ●お話の部屋−子供を対象に読み聞かせや紙芝居、ビデオなど  

(2000.2.22/石田 富男)