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京都パブリックカーシステムの実験に参加

 京都市内で現在実施されている、2人乗り超小型電気自動車とITS技術を活用した会員制の共同利用システム「京都パブリックカーシステム(以下、京都PC)」の実験に参加した。2000年12月中旬から35台の電気自動車が京都市内7箇所のステーションに配置され、実験が行われている。当初は市民限定の無料モニター実験だったが、2001年9月からは日本全国からの観光客も会員対象とした有料実験が始まっている。(2001年12月24日まで)

 事業主は日本電動車両協会、(株)最適化研究所・京都商工会議所・京都府・京都市などでつくる「京都パブリックカーシステム研究委員会」が委託を受け実施している。




 他の都市においても同様の実験がなされているが、京都PCの特色は「利用予約を携帯電話やインターネットの端末で無人で行えること」「複数箇所のステーション間で自由に乗り捨てできること」にある。ITでの予約は対象者を限定することにもなるが、システムの効率性を保っているとも思われる。

 参加者に義務付けられている京都市内での講習会に参加した後、早速京都駅南のステーションからトヨタのe−comに乗り込み、3時間のドライブを楽しんだ。エンジン音が全くないのが不気味な気もするが、加速がよく広い道は軽快に、狭い道は機敏に走ることができる。また、『E-com』と『ITS』技術を組み合わせた 新交通システム『Cyaron』を搭載しており、ナビシステムにより現状位置を定期的に自動発信、管理センターでは各車の現状位置を把握し、不測のバッテリ切れを防ぐ為に車両が走行可能範囲を超えようとすると 運転者に警告を与えてくれる。利用料金は1分間20円。バスを利用したと考えると割高だが、荷物は積めるし、どこへでもすいすい行ける。タクシーを利用したと考えると断然割安である。航続距離の短さ(フル充電で約70km)や価格の面で、通常自動車より不利ではあるが、観光客としては見所満載の京都旅行に加えて、電気自動車の乗車体験もできるのは大きな魅力である。



 

 


   (2001.10.22/竹内 郁)