現在の位置:TOP>まちづくりを学ぼう>視察レポート>小江戸・川越散策(蔵造りの街並み・菓子屋横丁) WWW を検索 スペーシアサイト を検索

 

小江戸・川越散策(蔵造りの街並み・菓子屋横丁)


自主視察(1998.11.7)

 川越市を以前訪れたのは約9年前。昔ながらの蔵造りの建物が多いと感じたこと、またその街並みの一角に「時の鐘」が小江戸らしい風景を醸し出していたことが印象深く残っている。西武線の本川越駅から北に伸びる一番街通りが、まちの顔となる蔵造りの建物の街並みであり、川越まつりの山車の影響と景観のため、近年電柱を地中化したらしい。土曜日の午前中であったが、既に観光客らしい人が多く見受けられた。しかし一歩通りを中に入ると人影はまばらである。そこにも蔵造り風の建物があり、こちらの方が落ち着いた雰囲気がある。

 一番街通りにある「蔵造り資料館」から程近いところに「菓子屋横丁」がある。細い路地に17軒のこじんまりとしたお店が並ぶ。「菓子屋横丁」というぐらいだから、飴やせんべいの店が建ち並び、地元の子供のたまり場のようなイメージも多少想像していたが、川越名物の芋を加工した「いもまん」や「イモアイス」、民芸品なども売っており、ほとんど観光地という感じであった。時間が早かったこともあり、観光客が何人かいる程度であった。

 瀬戸と比較して川越は、昔ながらの趣のある建物を多く活用しており、それが集積しているメリットは大きいと思う。駅から「菓子屋横丁」までの20分近く歩いていてもあまり距離が気にならない。観光客の視点(特に年輩の方)からすると、歩いて楽しいまちであろう。その一方で、地元出身の知人曰く、「最近は目をみはる「観光地化」が進んでおり、利益主義がもともとあるものを壊さないようにしてくれれば良いのだが。正直言って、観光するような街ではないのかも?」瀬戸では、地元住民にも愛されるような観光をめざすことが大きな課題と感じた。

   (加藤 達志)